Research Project
Grant-in-Aid for Research Activity Start-up
がん患者に生じる骨格筋減少を中心とした症状をがん悪液質と言い、生活の質を落とし、抗がん薬治療の妨げとなる一因となる。治療薬としてアナモレリンが骨格筋量の増加をもたらす一方で、筋力が改善するほどの回復は認められず、さらなる治療法の開発が望まれている。我々はがん悪液質への対策として「骨格筋萎縮の予防」に焦点を当てており、本研究では骨格筋を萎縮させるメカニズムを追跡し、その治療標的を探索することを目的とする。加えてがん悪液質患者から得られた血液試料から、非侵襲的に骨格筋を評価する方法を用いて、得られた標的の臨床応用性を確認し、複合的要因からがん患者の骨格筋萎縮を予防する薬学的な治療法の開発を目指す。