Molecular mechanisms of memory T cell differentiation by co-stimulatory molecules
Project/Area Number |
22K20771
|
Research Category |
Grant-in-Aid for Research Activity Start-up
|
Allocation Type | Multi-year Fund |
Review Section |
0803:Pathology, infection/immunology, and related fields
|
Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
森 大輝 大阪大学, 感染症総合教育研究拠点, 特任助教(常勤) (50907508)
|
Project Period (FY) |
2022-08-31 – 2024-03-31
|
Project Status |
Granted (Fiscal Year 2022)
|
Budget Amount *help |
¥2,860,000 (Direct Cost: ¥2,200,000、Indirect Cost: ¥660,000)
Fiscal Year 2023: ¥1,430,000 (Direct Cost: ¥1,100,000、Indirect Cost: ¥330,000)
Fiscal Year 2022: ¥1,430,000 (Direct Cost: ¥1,100,000、Indirect Cost: ¥330,000)
|
Keywords | T細胞 / 免疫記憶 / シグナル伝達 / 獲得免疫応答 |
Outline of Research at the Start |
ワクチンは感染症に対抗するための強力なツールであり、リンパ球の一種であるB細胞やT細胞による免疫記憶が形成されることで成り立つ。T細胞に発現する補助刺激分子の下流で活性化されるPI3K経路は増殖・生存・分化を促しT細胞の記憶形成や成熟に重要であり、効率よいワクチンの開発などにも応用可能な知見となりうる。PI3Kの局在を制御するサブユニットp85にはいくつかの機能未知のタンパク質結合ドメインが存在し、その相互作用分子の全容は明らかではない。そこで本研究では、未知の新規p85の相互作用分子の同定を基にT細胞の記憶細胞分化機構でのPI3Kシグナルの役割の解明を目指す。
|
Outline of Annual Research Achievements |
免疫記憶を司るT細胞の人工的な活性化制御は、がんや感染症に対抗するための創薬標的として注目されている。その中でもT細胞に発現する補助刺激分子はT細胞の分化・生存を司る重要な分子群である。その為補助刺激分子によるT細胞活性化機構の解明は、効率よいワクチンの開発などに重要な課題である。本申請研究では、申請者がこれまでに見出した、補助刺激分子によるシグナル伝達経路と相互作用する分子群のT細胞での生理学的意義を解明することを目的として実行している。 当該年度は、これらの分子の機能を検討する実験系の立ち上げなどに従事した。このためにまず、所属研究所の共通機器であるフローサイトメーターを用いて免疫反応後に増殖するT細胞のサブセットを見分ける条件検討や抗体パネルの作成を行なった。また、今後使用する動物実験モデルの検討を行い、T細胞応答を観察するために最適な条件を見出すことに成功した。また、今後の実験に必須であったT細胞の移植モデルの実験系も樹立し、移植した抗原特異的T細胞が免疫応答にともなって活性化し増殖していることも確認できた。 これらの結果によって、本研究の目的とする、特定の分子のT細胞内での機能を検討する実験系を樹立することができた。そこで今後は今回樹立した実験系と、CRISRR-Cas9を用いた実験系を組み合わせ、申請者がこれまでに見出しているT細胞補助刺激シグナル伝達経路に関与する機能未知の分子の機能解析を行う予定である。
|
Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
当該年度ではマルチカラーフローサイトメトリーによるT細胞サブセットを検出するための条件検討や、動物実験モデルの条件検討を行い、最適な条件を見出すことができた。一方、使用する予定であったCRISPR-Cas9を用いた実験系で使用予定である細胞特異的にCas9を発現させる実験系の効率が良くないことが明らかとなったが、改善可能である可能性が示されたため、2023年度に取り組む予定であり、2023年度前半には解決可能である見込みである。そのため本申請研究は現在のところ順調に進展していると考えている。
|
Strategy for Future Research Activity |
当該年度に樹立した動物実験モデルやマルチカラーフローサイトメトリーの実験系を用いて、複数の分子のT細胞での機能を解析する。また、当初使用する予定であったCRISPR-Cas9を用いた実験系で使用予定である細胞特異的にCas9を発現させる実験系の効率が良くないことが明らかとなったため、これを改善するために幾つかのウイルスベクターを作成し、これを改善するための最適な方法見出すことを目的として研究を行う。
|
Report
(1 results)
Research Products
(2 results)