孤立性先天性無脾症の新規責任遺伝子の同定と新しい疾患概念の確立
Project/Area Number |
22K20772
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Research Category |
Grant-in-Aid for Research Activity Start-up
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Allocation Type | Multi-year Fund |
Review Section |
0803:Pathology, infection/immunology, and related fields
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Research Institution | Hiroshima University |
Principal Investigator |
浅野 孝基 広島大学, 病院(医), 助教 (50835501)
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Project Period (FY) |
2022-08-31 – 2024-03-31
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Project Status |
Granted (Fiscal Year 2022)
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Budget Amount *help |
¥2,860,000 (Direct Cost: ¥2,200,000、Indirect Cost: ¥660,000)
Fiscal Year 2023: ¥1,430,000 (Direct Cost: ¥1,100,000、Indirect Cost: ¥330,000)
Fiscal Year 2022: ¥1,430,000 (Direct Cost: ¥1,100,000、Indirect Cost: ¥330,000)
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Keywords | 孤立性先天性無脾症 / 巨大血小板性血小板減少 / 原発性免疫不全症 / 次世代シークエンサー / 血小板減少症 |
Outline of Research at the Start |
孤立性先天性無脾症(ICA)は生下時からの脾臓欠損を認める原発性免疫不全症である。ICAは致死的細菌感染症の原因となるため早期診断に基づく細菌感染症予防が極めて重要となる。1956年の初報以来、遺伝的背景の同定が望まれてきたが、現在までに同定された責任遺伝子は常染色体顕性遺伝のRPSA変異のみである。本研究では『RPSA遺伝子に異常を認めないICA患者の一部は単一遺伝性疾患で説明が可能であり、未知の疾患責任遺伝子が存在する』という作業仮説のもと検討を行う。予備実験にてICAの新規原因遺伝子としてMPIG6B遺伝子を同定している。本研究では、MPIG6B遺伝子症という新規疾患概念の確立する。
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Outline of Annual Research Achievements |
孤立性先天性無脾症(以下、ICA)は生下時からの脾臓欠損を認める原発性免疫不全症である。現在までに同定されたICAの責任遺伝子は常染色体顕性のRPSA変異のみである。本研究では、「RPSA遺伝子に異常を認めないICA患者の一部は単一遺伝性疾患で説明が可能であり、未知の疾患責任遺伝子が存在する」という仮説のもと検討を行う。予備実験にで4症例で、MPIG6B遺伝子のホモ接合性変異を同定している。ICA以外の免疫不全症コホート解析からは同遺伝子に変異を認めず、遺伝統計学的解析からも本遺伝子変異がICAの新規責任遺伝子となると強く考えられた(p=8.2x10^-11)。また、これらの4症例はICAと巨大血小板性血小板減少の合併という同様の表現型を呈してたことから、本研究では、「MPIG6B遺伝子異常による血小板減少を伴うICA」という新規疾患概念の確率に挑戦する。 ①「ICA患者における単一遺伝子異常の同定」としては、既に4症例のICA患者において新規責任遺伝子MPIG6Bのホモ接合性変異を同定しており、遺伝統計学的証明も終了している。追加症例を得るために、ICA+血小板減少の新規症例リクルートを行なっている。 ②「同定されたMPIG6B遺伝子変異の病的意義の解明」のため機能解析実験を進めている。同定された変異はミスセンス変異、ナンセンス変異、スプライス変異であった。スプライス変異に関しては、exon-trapping assayを行い変異がスプライスに与える影響を確認した。同定された全変異について、プラスミド作成を行い現在機能解析実験を試みている。さらに、実際の患者細胞(血小板)を用いたたんぱく発現解析を予定している。MPIG6Bは血小板に主に発現している。患者が遠方であり輸送を含めた適切な実験系の確立が必要とされた。健常者の血小板を用いて輸送を含めた本実験系の確立を済ませた。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
本研究のためには、「ICA患者における単一遺伝子異常の同定」、「同定されたMPIG6B遺伝子変異の病的意義の解明」、「MPIG6B遺伝子異常に基づくICA+血小板減少という新規疾患概念の確立」という3つの過程が重要となる。 現在までに、「ICA患者における単一遺伝子異常の同定」としては、既に4症例のICA患者において新規責任遺伝子MPIG6Bのホモ接合性変異を同定しており、遺伝統計学的証明も終了している。追加症例を得るために、ICA+血小板減少の新規症例リクルートを行なっている。 さらには、「同定されたMPIG6B遺伝子変異の病的意義の解明」のため機能解析実験を進めている。同定された変異はミスセンス変異、ナンセンス変異、スプライス変異であった。スプライス変異に関しては、exon-trapping assayを行い変異がスプライスに与える影響を確認した。同定された全変異について、プラスミド作成を行い現在機能解析実験を試みている。さらに、実際の患者細胞(血小板)を用いたたんぱく発現解析を予定している。MPIG6Bは血小板に主に発現している。患者が遠方であり輸送を含めた適切な実験系の確立が必要とされた。健常者の血小板を用いて輸送を含めた本実験系の確立を済ませている。 また、「MPIG6B遺伝子異常に基づくICA+血小板減少という新規疾患概念の確立」に関しては、次年度から実施に移る予定である。
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Strategy for Future Research Activity |
前述の様に、機能解析実験、患者細胞を用いた病態解明実験を行なっている最中である。病態解明実験に関しては、実験系の確立を終了し、実際の解析に取り掛かる予定である。 「MPIG6B遺伝子異常に基づくICA+血小板減少という新規疾患概念の確立」に関しては、次年度から実施に移る予定である。
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Report
(1 results)
Research Products
(10 results)
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[Journal Article] A complementary approach for genetic diagnosis of inborn errors of immunity using proteogenomic analysis2023
Author(s)
Sakura F, Noma K, Asano T, Tanita K, Toyofuku E, Kato K, Tsumura M, Nihira H, Izawa K, Mitsui-Sekinaka K, Konno R, Kawashima Y, Mizoguchi Y, Karakawa S, Hayakawa S, Kawaguchi H, Imai K, Nonoyama S, Yasumi T, Ohnishi H, Kanegane H, Ohara O, Okada S
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Journal Title
PNAS Nexus
Volume: 2
Issue: 4
Pages: 1-12
DOI
Related Report
Peer Reviewed / Open Access / Int'l Joint Research
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