糖尿病患者の感染症重症化機序の解明:血管内皮細胞pyroptosisによるIL-1β放出
Project/Area Number |
22K20934
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Research Category |
Grant-in-Aid for Research Activity Start-up
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Allocation Type | Multi-year Fund |
Review Section |
0905:Surgery of the organs maintaining homeostasis and related fields
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Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
三瓶 想 東北大学, 大学病院, 助教 (60966646)
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Project Period (FY) |
2022-08-31 – 2024-03-31
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2023)
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Budget Amount *help |
¥2,860,000 (Direct Cost: ¥2,200,000、Indirect Cost: ¥660,000)
Fiscal Year 2023: ¥1,430,000 (Direct Cost: ¥1,100,000、Indirect Cost: ¥330,000)
Fiscal Year 2022: ¥1,430,000 (Direct Cost: ¥1,100,000、Indirect Cost: ¥330,000)
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Keywords | 敗血症 / 血管内皮グリコカリックス / 糖尿病 / 高サイトカイン血症 / pyroptosis |
Outline of Research at the Start |
糖尿病患者は感染症に罹患すると重症化し死亡率が高い。しかしその機序は解明されておらず、重症化予防の治療法も確立されていない。本研究では、糖尿病モデルマウスを用いて血管内皮細胞に注目し感染時の重症化機序の解明を行う。 申請者はこれまでの研究で、糖尿病モデルマウスにおいて血管内皮グリコカリックスが慢性的に菲薄化し、全身性炎症誘導モデルで肺傷害および生存率が悪化し、血清IL-1βが高値遷延することを示した。本研究では、「糖尿病モデルマウスでは、易傷害状態の血管内皮細胞が感染時にpyroptosisを起こし、IL-1βを放出することが臓器障害および生存率悪化に繋がる」と仮説をおき、これを証明する。
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Outline of Annual Research Achievements |
糖尿病患者は感染症に罹患すると重症化することが多く死亡率が高いが、重症化予防のための治療法は確立していない。転帰不良の機序として、免疫機能低下が報告されているが、感染急性期の過剰炎症による臓器障害もその一因であることが示唆されている。 申請者は、糖尿病モデルマウスを用いて、①肺組織において血管内皮細胞を保護する役割を持つ血管内皮グリコカリックスが菲薄化していること、② 全身の炎症を惹起するリポ多糖(Lipopolysaccharide、LPS)を投与すると、野生型マウスと比較して生存率が低下し、肺傷害が高度で、炎症性サイトカインである血清IL-1βの高値が遷延することを明らかにした。即ち、糖尿病モデルマウスにおいては、感染急性期の炎症が過剰となって臓器障害を引き起こし、生存率が低下する可能性が示唆されるが、IL-1βの産生細胞や産生機序については明らかにできていない。 本研究では、感染症罹患時に血管内皮細胞が多くpyroptosisを起こし、IL-1βなどを多量に放出して重症化の一因になるのではないかと仮説を立て、IL-1βの産生細胞を同定するため、糖尿病モデルマウスおよび野生型マウスに対し、LPSを用いて炎症を惹起し、抗IL-1β抗体を用いて免疫組織染色した。肺と心臓ではほとんどIL-1β陽性細胞が確認できなかったが、腎臓および肝臓おいて陽性細胞の集積が認められた。続いて血管内皮細胞とpyroptosisの関係をみるため、血管内皮細胞のマーカーであるCD31とpyroptosisに関連するCaspase1およびNLRP3を用いて蛍光二重染色法を施行した。肺、腎臓においてCaspase1およびNLRP3が血管内皮細胞と共局在を認めたが、心臓、肝臓では明らかでなかった。以上よりpyroptosisは血管内皮細胞だけでなく、一部の臓器においても惹起される可能性が示唆された。
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Report
(2 results)
Research Products
(1 results)