Project/Area Number |
22K21009
|
Research Category |
Grant-in-Aid for Research Activity Start-up
|
Allocation Type | Multi-year Fund |
Review Section |
0907:Oral science and related fields
|
Research Institution | Niigata University |
Principal Investigator |
星野 剛志 新潟大学, 医歯学系, 助教 (20962830)
|
Project Period (FY) |
2022-08-31 – 2025-03-31
|
Project Status |
Granted (Fiscal Year 2023)
|
Budget Amount *help |
¥2,730,000 (Direct Cost: ¥2,100,000、Indirect Cost: ¥630,000)
Fiscal Year 2023: ¥1,300,000 (Direct Cost: ¥1,000,000、Indirect Cost: ¥300,000)
Fiscal Year 2022: ¥1,430,000 (Direct Cost: ¥1,100,000、Indirect Cost: ¥330,000)
|
Keywords | 高齢者 / 歯周病 / Porphyromonas gingivalis / 抗体価 / 高血圧 / 孤立性収縮期高血圧 / 血漿IgG抗体価 / 予測因子 |
Outline of Research at the Start |
歯周病と高血圧症は喫煙や肥満、糖尿病といった様々なリスク要因を共有する生活習慣病である。基礎研究から、歯周病の代表的な原因細菌であるPorphyromonas gingivalis (P. g)が血管内皮細胞の機能を障害することが示唆されており、高血圧症の発症に関与している可能性が考えられる。しかしながら、臨床・疫学研究では、主に局所の歯周組織の破壊の程度が評価されており、P. gの感染についてはほとんど考慮されていない。そこで本研究では、P. gの感染の程度を表す指標として血漿中抗P. g抗体価に着目し、抗P. g抗体価が将来的な高血圧の発症・悪化の予測因子となりうるかどうかを明らかにする。
|
Outline of Annual Research Achievements |
予定していた追加調査については新型コロナウイルスの影響により実施が困難であったため、縦断研究から横断研究に計画を変更した。魚沼コホートのベースライン調査で得られたデータについてさらなる分析を行い、地域在住高齢者における血漿中抗Porphyromonas gingivalis(PG)抗体価と孤立性収縮期高血圧(ISH)の関連性を検討した。また、その結果について国際学会でポスター発表を行った。 解析対象は、ベースライン調査における60-79歳の高齢者のうち、喫煙者、肥満者、降圧剤服用下での血圧正常者、無歯顎者、データ欠損者を除いた1942名(男性808名、女性1134名)とした。健診結果から収縮期・拡張期血圧データを収集し、収縮期血圧≧140mmHgかつ拡張期血圧<90mmHgをISHと定義した。また、得られた血液サンプルから抗PG抗体価を測定した。その他の項目は、健診および質問紙調査の結果から収集した。四分位数をもとに抗PG抗体価を4群に分け、ISHの有無を従属変数(基準:無)、抗PG抗体価を独立変数(基準:下位25%)としたロジスティック回帰分析を行った。共変量として、年齢、性別、糖尿病、脂質異常症、慢性腎臓病、過剰飲酒、食塩摂取量、運動不足、家族歴を用いた。全対象者のうち、ISH有病者は466名(24.0%)であった。解析の結果、抗PG抗体価上位25%群では下位25%群と比較し、ISHの有病者が有意に多かった(調整済オッズ比〔95%信頼区間〕= 1.43〔1.05-1.96〕)。以上の結果から、地域在住高齢者において血漿中抗PG抗体価とISHの間に正の関連性が認められた。
|
Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
新型コロナウイルスの影響により当初予定していた追加調査の実施が困難であり、研究計画を変更する必要性が生じたため。
|
Strategy for Future Research Activity |
本研究結果について国際学会でポスター発表を行い、他研究者からフィードバックを得ることができた。このフィードバックをもとに次年度は論文執筆および投稿を行い、研究成果を国内外に広く公開する。
|