エナメル芽細胞極性化におけるp130Casの機能解明
Project/Area Number |
22K21017
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Research Category |
Grant-in-Aid for Research Activity Start-up
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Allocation Type | Multi-year Fund |
Review Section |
0907:Oral science and related fields
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Research Institution | Kyushu University |
Principal Investigator |
井上 茜 九州大学, 大学病院, 医員 (70967752)
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Project Period (FY) |
2022-08-31 – 2024-03-31
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2023)
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Budget Amount *help |
¥2,860,000 (Direct Cost: ¥2,200,000、Indirect Cost: ¥660,000)
Fiscal Year 2023: ¥1,430,000 (Direct Cost: ¥1,100,000、Indirect Cost: ¥330,000)
Fiscal Year 2022: ¥1,430,000 (Direct Cost: ¥1,100,000、Indirect Cost: ¥330,000)
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Keywords | 歯 / エナメル芽細胞 / 細胞極性 / 分化 |
Outline of Research at the Start |
エナメル芽細胞はその分化過程において、ダイナミックにその形態を変えながら様々な機能を発揮する細胞であり、それぞれの形態に特有の機能を有するユニークな細胞である。本研究では、細胞接着、細胞骨格の維持および細胞極性などの細胞プロセスに関与することで知られるp130Casに着目し、p130casを介したエナメル芽細胞分化メカニズムを解析することで、細胞極性による新たな細胞分化制御機構の解明を目的として研究を行う。
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Outline of Annual Research Achievements |
エナメル芽細胞はその分化過程において、ダイナミックにその形態を変えながら様々な機能を発揮する細胞であり、それぞれの形態に特有の機能を有するユニークな細胞であると言える。これまでの研究で、細胞接着、細胞骨格の維持および細胞極性などの細胞プロセスに関与することで知られるp130Casに着目し、破骨細胞の骨吸収メカニズムに必須である波状縁の形成に重要であることを発見した。本因子はエナメル芽細胞分化にも影響を与え、細胞極性に重要であることが考えられる。そこで本研究では、p130casを介したエナメル芽細胞分化メカニズムを解析することで、細胞極性による新たな細胞分化制御機構の解明を目的と して研究を開始した。 p130Casの上皮細胞における分化制御機構の解析を行うため、p130Cas遺伝子欠損細胞株の樹立を試みた。細胞は、歯原性上皮細胞株M3H1細胞を用いた。p130Cas遺伝子のexon2を標的とし、シングルセル単離培養を行うことで、p130Cas遺伝子欠損細胞株を樹立した。M3H1コントロール細胞は、分化誘導を行うと、丸みを帯びた形態から敷石状の形態へと変化し、上皮細胞の形態変化を伴う分化過程を示した。一方で、p130Cas遺伝子欠損細胞株に分化誘導を行うと、細胞の多層化を伴う細胞極性化の乱れを認めた。この結果は、極性化を伴うエナメル芽細胞分化過程において、p130Casが調節因子として働く可能性を示すものであり、新たな分子基盤の解明につながると考えられる。
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Report
(2 results)
Research Products
(2 results)