肺移植術後患者の呼吸困難に対する送風療法の有効性の解明:パイロット研究
Project/Area Number |
22K21090
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Research Category |
Grant-in-Aid for Research Activity Start-up
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Allocation Type | Multi-year Fund |
Review Section |
0908:Society medicine, nursing, and related fields
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Research Institution | Kobe City College of Nursing |
Principal Investigator |
佐藤 智夫 神戸市看護大学, 看護学部, 助教 (30964142)
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Project Period (FY) |
2022-08-31 – 2025-03-31
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Project Status |
Granted (Fiscal Year 2023)
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Budget Amount *help |
¥1,560,000 (Direct Cost: ¥1,200,000、Indirect Cost: ¥360,000)
Fiscal Year 2023: ¥520,000 (Direct Cost: ¥400,000、Indirect Cost: ¥120,000)
Fiscal Year 2022: ¥1,040,000 (Direct Cost: ¥800,000、Indirect Cost: ¥240,000)
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Keywords | 肺移植 / 集中治療室 / 送風療法 / 呼吸困難 / クリティカルケア / 看護 |
Outline of Research at the Start |
集中治療室(以下ICUとする)に入室している重症患者にとって呼吸困難は、苦痛が強く、死を連想 させるため、ICUでの呼吸困難の症状マネジメントは重要な課題となっている。肺移植患者は移植 術後ICUで人工呼吸管理のため2週間ほど入室しているが、移植術による肺の脱神経により多くの 患者が呼吸困難で苦しんでいる。そこで、呼吸困難を体験している肺移植術後患者を対象に、 携帯用扇風機を用いて、顔に送風する群と下肢に送風する群に無作為に割り付け、呼吸困難の程度が改善するか解明することを考えている。
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Outline of Annual Research Achievements |
本研究は、当初の計画と変わらず、集中治療室(ICU)に入室した肺移植患者の呼吸困難に対する送風療法の有効性を検証することを研究の目的として進めている。 初めに、これまで集中治療室での重症患者では検証されていない介入である送風療法について、安全で臨床に適した方法を特定するために、スコーピングレビューを実施した。その結果、集中治療室では生命維持装置などがベッド周囲に多く存在し、スタンド型の扇風機よりもテーブル型の携帯用扇風機が適していると結論付けた。また、有害事象の報告もなく、集中治療室に入室中の重症患者にも安全性が高いことが示唆された。 次に、パイロット研究として、無作為比較試験を計画するための適切なサンプルサイズを決定し、安全性や研究実現可能性を検証するため、前後比較試験を計画した。前後比較試験では、ICU滞在中に肺移植患者が呼吸困難を起こした際に、テーブル型の携帯扇風機を使用して、患者の顔に向けて5分間送風することで送風療法を実施し、その介入前後で呼吸困難が軽減したのかを調査した。 最終年度である令和5年度中に本調査を終了し、結果の分析まで行う予定であった。しかし、研究協力者の部署の異動やCOVID-19の影響により研究実施施設での肺移植術の件数が少なかったこともあり、対象者のリクルートおよび各対象者の調査時期の調整に難渋した。したがって、当初の計画からやや遅れている状況であり、研究期間の延長を申請した。 なお、令和6年4月現在で本調査のデータ収集は完了しており、順次データ解析を行っていく予定である。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
集中治療室に入室中の重症患者を対象とした送風療法は検証されておらず、有害事象や重症患者への実行可能性のスコ ーピングレビューが必要となり、これに追加の6ヶ月を要した。さらに、新型コロナウイルスの流行による移植医療へ の影響と研究協力者の業務多忙、研究遂行に不可欠な研究協力者の病棟異動は、計画の遅延を引き起こしました。これ らの状況を鑑み、研究目的を達成するためには繰越しを申請することが不可欠となった。令和5年度は、本調査のデータ収集までが終了したが、データ解析ができていない。そのため、研究期間を延長し令和6年度にデータ解析とまとめ、学会や論文発表も行う予定である。
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Strategy for Future Research Activity |
データ収集が完了しているため、データ解析とまとめを行い、学会や論文発表も行う。
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Report
(2 results)
Research Products
(7 results)
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[Presentation] 肺移植術後レシピエントの呼吸困難に対する送風療法の有効性:パイロット研究2024
Author(s)
佐藤智夫, 北尾健太郎, 田中里奈, 江川幸二, 佐藤隆平, 甲斐慎一, 武田親宗, 豊洋次郎, 高橋 守, 大角明宏, 中島大輔, 伊達洋至
Organizer
第40回日本肺および心配移植研究会
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