Research Project
Grant-in-Aid for Research Activity Start-up
措置入院制度は、患者の意思によらない行政命令の非自発入院であり、急性の精神症状憎悪による自傷他害への早期介入を目的としている。これまで他害行為を行った精神障害者の家族については、約6割が患者と同居し、加害者の家族という立場であると同時に被害者になりやすいという報告が存在していた。しかし措置診察を繰り返し入院に至るケースや、何らかの自傷他害が発生したが入院に至らなかったケースについては、研究の蓄積が少なく、実態の把握がほぼなされていない。そのため本研究は、不要措置(措置入院が不要)・措置診察不要の転帰をたどる家族の実態や思いを探索する研究である。