Project/Area Number |
22K21160
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Research Category |
Grant-in-Aid for Research Activity Start-up
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Allocation Type | Multi-year Fund |
Review Section |
0908:Society medicine, nursing, and related fields
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Research Institution | Takarazuka University of Medical and Health Care |
Principal Investigator |
中島 龍彦 宝塚医療大学, 和歌山保健医療学部, 講師 (00965329)
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Project Period (FY) |
2022-08-31 – 2024-03-31
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Project Status |
Granted (Fiscal Year 2022)
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Budget Amount *help |
¥2,730,000 (Direct Cost: ¥2,100,000、Indirect Cost: ¥630,000)
Fiscal Year 2023: ¥1,430,000 (Direct Cost: ¥1,100,000、Indirect Cost: ¥330,000)
Fiscal Year 2022: ¥1,300,000 (Direct Cost: ¥1,000,000、Indirect Cost: ¥300,000)
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Keywords | 嗅覚機能 / 認知機能 / BPSD / 介護負担感 / 地域在住 / 嗅覚・味覚機能 / 認知症高齢者 / 生活支援マニュアル |
Outline of Research at the Start |
厚生労働省は認知症施策推進大綱の中で、認知症予防、医療・ケア・介護サービス及び介護者への支援として認知症高齢者の行動症状・心理症状(BPSD)の適切な対応を求めている。 本研究では、認知症及び軽度認知障害(MCI)者の嗅覚低下がその早期発見・診断に有用であることに着目し、嗅覚・味覚の低下がBPSD及び生活機能に与える影響について検討し、認知症重症度別の特徴を明らかにすることとする。さらに抽出した認知症重症度別の特徴を加味した「認知症の嗅覚・味覚低下者に対する生活支援マニュアル」を作成する。
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Outline of Annual Research Achievements |
「認知症の嗅覚・味覚の低下がBPSD及び生活機能に与える影響」 研究1の目的として,重度認知症患者デイケア及び通所リハビリテーション,デイサービスを利用する認知症高齢者・MCI者を対象とし,嗅覚・味覚,BPSD及び生活機能の影響を分析し,認知機能の重症度別の特徴を明らかにする.対象施設については,単一施設での研究では対象症例に偏りが出る場合があるが,多施設共同研究では対象症例の偏りを回避できるため全国の多施設とした.また,本研究に協力が得られた施設での介入と限定した.対象施設には、5~10名の対象者数を振り分けして介入した.2022年度の研究成果として,対象者24名(対象施設4施設)に対して,嗅覚検査(カード型嗅覚同定検査、日常のにおいアンケート),BPSD検査(DBD28),認知機能検査(MMSE)を実施した.結果,認知機能低下が認められた対象者は,日常のにおいアンケートにおけるにおいの自覚率は高いが,カード型嗅覚同定検査(OE)では,正答率が低下し乖離が生じている.握力に関しては,認知機能低下での影響は24名では認められていない. 研究2の目的として,認知症高齢者等の嗅覚低下とBPSD及び生活機能との文献研究を行い,認知症の嗅覚機能の研究とリハビリテーション臨床研究の関連を検討する.2022年度の研究成果として,認知症の嗅覚機能研究の10文献をアブストラクトテーブルに要約した.要約結果,嗅覚機能は加齢と共に低下し,認知機能の低下が生じるMCIから嗅覚が低下する.また,認知機能と嗅覚機能は関連し,ADLおよびIADL面では,食事,安全面,衛生面での困難さを生じることが明らかになった.
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
2022年10月より研究開始し,研究1の現在の進捗状況として,対象者39名(対象施設6施設)に対して、研究を実施している。対象者の包括基準としては,①認知症の診断がある者,②研究への同意が書面にて得られる者,③舌に疾患がない者,④主治医が確認して全身状態が安定している者としている. 対象施設6施設に関しては,残り8名は追加可能であるため,47名までは対象者として研究できる.また,現時点で対象施設が2施設追加される見込みであり,60名は担保できる.さらに,対象者17名の家族に対して,介護負担感,介護肯定感,日常生活に関するにおいのアンケートを実施し,10名の結果を得ている. 次に研究2に関しては,リハビリテーション臨床研究の3文献をアブストラクトテーブルに要約している.
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Strategy for Future Research Activity |
研究1の今後の推進方策としては,対象者を100名まで増やして,調査を行っていく.併せて,認知症の嗅覚・味覚低下者に対する生活支援マニュアルを作成するために,認知症の嗅覚・味覚低下者支援の実態調査を全国の通所系サービス機関300施設に実施していく. 研究2としては,上半期に論文を執筆し,投稿予定である.
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