Project/Area Number |
22K21314
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Research Category |
Grant-in-Aid for Research Activity Start-up
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Allocation Type | Multi-year Fund |
Review Section |
1002:Human informatics, applied informatics and related fields
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Research Institution | International Professional University of Technology in Nagoya |
Principal Investigator |
奥村 健太 名古屋国際工科専門職大学, 工科学部, 助教 (80963579)
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Project Period (FY) |
2022-08-31 – 2025-03-31
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Project Status |
Granted (Fiscal Year 2023)
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Budget Amount *help |
¥2,860,000 (Direct Cost: ¥2,200,000、Indirect Cost: ¥660,000)
Fiscal Year 2023: ¥1,430,000 (Direct Cost: ¥1,100,000、Indirect Cost: ¥330,000)
Fiscal Year 2022: ¥1,430,000 (Direct Cost: ¥1,100,000、Indirect Cost: ¥330,000)
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Keywords | 生体認証 / 指紋認証 |
Outline of Research at the Start |
生体情報を用いた本人認証は広く社会に浸透し、多くの人々が日常的に使用している。とくに普及した指紋認証用として近年流通するセンサの多くは小面積化が進んでおり、得られる生体情報は制約が厳しくなる傾向にある。本人認証の精度は定量的な性能評価がされている一方、悪意に基づく偽装による攻撃へのリスクついての活発な議論はなされていない。本研究では安定性と再現性の高い偽装手段と攻撃方法を解明し、攻撃に対する汎用な耐性評価手法を確立する。これらの成果を広く利用可能な形で一般に公開することで、まずは指紋を話題として、この問題意識の社会的認知向上に資することを目的とする。
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Outline of Annual Research Achievements |
生体情報を用いた本人認証は広く社会に浸透し、多くの人々が日常的に使用している。とくに普及した指紋認証用として近年流通するセンサの多くは小面積化が進んでおり、得られる生体情報は制約が厳しくなる傾向にある。本人認証の精度は定量的な性能評価がされている一方、悪意に基づく偽装による攻撃へのリスクについての活発な議論はなされていない。本研究では安定性と再現性の高い偽装手段と攻撃方法を解明し、攻撃に対する汎用な耐性評価手法を確立する。これらの成果を広く利用可能な形で一般に公開することで、まずは指紋を話題として、この問題意識の社会的認知向上に資することを目標とする。本研究は、社会的に普及が進む生体認証の利便性の裏に隠れた危険性について、共通の尺度で評価を行うための手段を確立し、その知見を広く共有することを目指している。その最大の目的は、生体認証における偽装の問題について、その攻撃の容易さと防御の困難さを明らかにすることで問題意識の認知を広め深める、社会的貢献である。 2022年度に実施した研究の成果は以下の2点である。(1) 実在の人物から生体情報を採取し、それをもとに攻撃用の偽装サンプルの作製方法を確立できたこと。(2) 作製した偽装サンプルを用いて、現在国内で多数普及している指紋センサを備えた装置に対して攻撃を試み、すべての装置において攻撃が成功する品質 を確認できたこと。 以上に加え、2023年度に実施した研究の成果は以下の2点である。(1) 2022年度に検討したもの以外の入力方式を採用した指紋センサに対しても攻撃が可能な偽装サンプルの作製方法についても検討し、試作を行ったこと。(2) 2022年度の段階で未入手であったセンシング方式のセンサを搭載した装置を選定・調達し、その方式に対応した偽装サンプルの試作を行ったこと。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
2022年度時点では、実在の人物から生体情報を採取し、それをもとに攻撃用の偽装サンプルの作製方法を確立した。また、作製した偽装サンプルを用いて、現在国内で多数普及している指紋センサを備えた装置に対して攻撃を試み、すべての装置において攻撃が成功する品質であることを確認した。同年度では基本的な手順の確立を優先して実施し、その安定化を検証する実験などを2023年度に回したため、予算の執行や配分状況において、当初の予定からの変更が生じていた。 2023年度中に予定していた作業内容としては、サンプルの品質の安定化や、より多様な認証方式への対応、それらの手順を高い精度で再現するためのドキュメント化などであるが、それらの作業に当初の想定を超える時間を要している状況にある。したがって、それらの予定の一部を、2024年度まで延長する次第である。
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Strategy for Future Research Activity |
これまでの研究成果を踏まえ、残存する作業が必要な状況にある。 現在は試作済みのサンプルの作製方法について、素材の入手性や手順の再現性を高め、それらの知見をドキュメントとしてまとめる作業を進めている。また、作製したサンプルを用いた攻撃実験についても、再現性の確認など、成果の一般性を高めるための作業を進めている。 以上に加え、今年度中に本研究の成果を発表するための学会参加を予定している。
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