| Project/Area Number |
22K21344
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| Research Category |
Fund for the Promotion of Joint International Research (International Leading Research )
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| Allocation Type | Multi-year Fund |
| Review Section |
Science and Engineering
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| Research Institution | Institute of Science Tokyo |
Principal Investigator |
廣瀬 敬 東京科学大学, 地球生命研究所, 特定教授 (50270921)
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| Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
古澤 力 東京大学, 大学院理学系研究科(理学部), 教授 (00372631)
市橋 伯一 東京大学, 大学院総合文化研究科, 教授 (20448096)
倉本 圭 北海道大学, 理学研究院, 教授 (50311519)
橘 省吾 東京大学, 大学院理学系研究科(理学部), 教授 (50361564)
松浦 友亮 東京科学大学, 地球生命研究所, 教授 (50362653)
井田 茂 東京科学大学, 地球生命研究所, 教授 (60211736)
関根 康人 東京科学大学, 地球生命研究所, 教授 (60431897)
臼井 寛裕 国立研究開発法人宇宙航空研究開発機構, 宇宙科学研究所, 教授 (60636471)
杉田 精司 東京大学, 大学院理学系研究科(理学部), 教授 (80313203)
玄田 英典 東京科学大学, 地球生命研究所, 教授 (90456260)
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| Project Period (FY) |
2022-12-20 – 2029-03-31
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| Project Status |
Granted (Fiscal Year 2024)
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| Budget Amount *help |
¥689,000,000 (Direct Cost: ¥530,000,000、Indirect Cost: ¥159,000,000)
Fiscal Year 2028: ¥104,650,000 (Direct Cost: ¥80,500,000、Indirect Cost: ¥24,150,000)
Fiscal Year 2027: ¥104,650,000 (Direct Cost: ¥80,500,000、Indirect Cost: ¥24,150,000)
Fiscal Year 2026: ¥104,650,000 (Direct Cost: ¥80,500,000、Indirect Cost: ¥24,150,000)
Fiscal Year 2025: ¥104,650,000 (Direct Cost: ¥80,500,000、Indirect Cost: ¥24,150,000)
Fiscal Year 2024: ¥104,650,000 (Direct Cost: ¥80,500,000、Indirect Cost: ¥24,150,000)
Fiscal Year 2023: ¥108,550,000 (Direct Cost: ¥83,500,000、Indirect Cost: ¥25,050,000)
Fiscal Year 2022: ¥57,200,000 (Direct Cost: ¥44,000,000、Indirect Cost: ¥13,200,000)
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| Keywords | 惑星形成・進化 / 固体惑星探査 / 生命起源 / 非平衡・複雑系 / 固体惑星・衛星・小惑星 |
| Outline of Research at the Start |
本研究では、地球惑星環境の形成とそこでの化学反応・分子システム形成を記述する理論と、それに対応する多岐にわたる惑星探査による実証の両輪により、原始地球・火星・小惑星など太陽系に広がる環境に応じた有機化学進化の多様性を理解することを目的とする。地球科学、化学、生命科学の融合を推進してきた東工大・地球生命研究所が中核となり、これに「はやぶさ2」探査メンバーと、NASAジェット推進研究所、コートダジュール天文台など海外拠点を加えた国際体制を構築する。海外派遣については常時30名を超える若手研究者が参画し、我々が獲得した地球-生命の起源論を宇宙に展開し、宇宙における生命の探求に格段の発展をもたらす。
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| Outline of Annual Research Achievements |
本研究の目的は、地球・火星・氷衛星の多様な表層環境の形成・進化に立脚し、その環境で生じうる有機化学進化と分子システムの形成を理解することである。本研究では、実験やモデルによる理論と、太陽系探査による実証の両輪で、この目的を達成する。 「a-1 初期太陽系における物質移動」では、原始太陽系のダストや微惑星の移動に関するシミュレーションを用い、はやぶさ2などの小惑星探査の結果を踏まえた太陽系形成論の再構築を行う。特に、リュウグウとベンヌという炭素質小惑星が元々よく似た物質からでき、それが宇宙線等による宇宙風化により見かけ上異なる反射スペクトルを持つことを明らかにし、太陽系材料物質の共通性と長期進化における多様化過程を明らかにした。 「a-2 初期大気・海洋の量と化学組成」では、巨大ガス惑星周りのリングが微小彗星によって物質的に汚染される過程と時間スケールを明らかにし、中型氷衛星群の形成が従来より圧倒的に古く、太陽系初期に形成していた可能性を示した。 「b-1 惑星環境と有機化学進化の相関関係」では、形成した惑星環境が進化する中で生じる有機化学進化について調べる。特に、太陽系外側の氷天体において、内部の加熱と水分の蒸発に伴い、水に溶けていた塩が析出する仮定を小惑星試料を用いて明らかにし、その濃縮過程が高分子有機物の生成を促すことを示した。 「b-2 進化可能な分子システムの普遍的特性と誕生の理解」では、合成生物学に基づく室内実験および理論モデルを用いて、機能をもった分子群がシステムを形成する環境の特定と、それらが周辺環境に対応して進化するダイナミクスの解明を行う。特に、これまで未知の部分が多かった、水の凍結・融解サイクルに伴う、ベシクル・分子システムの分裂・複製過程を明らかにし、同様の初期生命システムの分裂・複製が凍結融解によって引き起こされる可能性を示唆した。
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| Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
1: Research has progressed more than it was originally planned.
Reason
日米の小惑星探査機「はやぶさ2」と「OSIRIS-REx」の帰還サンプルの元素レベル、鉱物レベルでの比較が可能となり、国際共同研究の中核として、太陽系外側領域における物質がよく似た出発組成から始まっていることを明らかにし、多くのインパクトのある論文を発表した(McCoy et al. 2025, Nature; Spitzer et al. 2024, Science Adv.; Hyodo et al. 2025 Nature Geosci.; Sekine 2025, Nature)。また、それら天体での動的な水の散逸、それに伴う有機物進化、さらには分子システムの動態の理解が飛躍的に進んだ(Gregorio et al. 2024, Nature Comms.; Shinoda et al. 2025 submitted)。
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| Strategy for Future Research Activity |
今後は、太陽系のなかで見えてきた、土星以遠の外側低温領域におけるリンや窒素に富んだ水環境、また、木星や火星といった中間領域における硫黄に富んだ水環境における化学進化を実験と探査の両輪で重点的に明らかにしていく。特に、木星系・火星に関しては、欧米の探査計画との国際共同を組織的に進め、そこでの化学進化の予測とその結果生まれうる機能を持った分子システムの予測を行っていく。これを実現するため、若手研究者を中心として、アメリカ・フランス・ドイツなどへの長期派遣を行うと共に、太陽系探査と合成生物学や生物物理学とのさらなる連携を強化していく。昨今の円安、また物価高を鑑み、元々予定していた渡航サポートを、特に米国、英国などに対して見直し、より資金的に手厚いサポートとすることで、若手の長期海外派遣を促進する。
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