Project/Area Number |
22KF0022
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Project/Area Number (Other) |
21F21345 (2021-2022)
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Research Category |
Grant-in-Aid for JSPS Fellows
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Allocation Type | Multi-year Fund (2023) Single-year Grants (2021-2022) |
Section | 外国 |
Review Section |
Basic Section 26040:Structural materials and functional materials-related
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Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
折茂 慎一 東北大学, 材料科学高等研究所, 教授 (40284129)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
SAU KARTIK 東北大学, 材料科学高等研究所, 外国人特別研究員
SAU Kartik 東北大学, 材料科学高等研究所, 外国人特別研究員
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Project Period (FY) |
2023-03-08 – 2024-03-31
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2023)
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Budget Amount *help |
¥2,300,000 (Direct Cost: ¥2,300,000)
Fiscal Year 2023: ¥400,000 (Direct Cost: ¥400,000)
Fiscal Year 2022: ¥900,000 (Direct Cost: ¥900,000)
Fiscal Year 2021: ¥1,000,000 (Direct Cost: ¥1,000,000)
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Keywords | 分子動力学 / 拡散機構 / 秩序-無秩序転移 / 圧力誘起熱効果 / 全固体電池 / 固体冷却装置 / 巨大圧力誘起熱効果 / 水素化ホウ素 / クロソボラン / ハニカム層状酸化物 |
Outline of Research at the Start |
現在のリチウムイオン電池は自動車、パソコン等々に使われているが、次世代の蓄電池とし固体イオン伝導体を用いた全固体の蓄電池が期待されている。また、従来のエアコンシステムに代わるものとして、圧力差による固体の冷却素子が期待されている。これは、相変化のエントロピー変化を利用するものであり、固体のイオン伝導体でも見られることが多い。本研究では、このようなイオン伝導体を、分子動力学を用いて、原子レベルから理解する。
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Outline of Annual Research Achievements |
高速イオン伝導体の理解、開発、および高度な機能性の探求において、原子間の相互作用モデルを構築して、分子動力学シミュレーション研究を実施した。その結果、高速なイオン伝導を実現するためには、カチオンサイズや層間距離(ハニカム層状酸化物の場合)など、複数の要因が相互関係しあって重要な役割を果たすことがわかった。また、ビリヤードのようなリング状に拡散する機構も見出した。これらの成果は複数の論文として発表した。 高速イオン伝導のシミュレーション研究においては、共同研究者と協力して、最先端の技術を応用した。 例えば、パーシステントホモロジーという新しい位相的データ解析手法により、典型的な高速イオン伝導体であるヨウ化銀における銀イオンの集団運動を定量化した。また、遺伝的アルゴリズムと多成分回帰法を用いることで、錯体金属水素化物における2価カチオン伝導体の拡散活性化エネルギー障壁とその他の制御パラメータとの相関関係を見出した。 さらに、高速イオン伝導体であるリチウム水素化物において秩序相から無秩序相への相転移に伴い、高速イオン伝導を実現するのみならず、同時に起こるエントロピー変化に基づき、圧力制御での加熱/冷却が可能なバロカロリック効果という高度な機能性を明らかにした。 これまでの固体イオン伝導体についてその高速イオン伝導の背後にある基本的なメカニズムを理解するため総合的に調査・比較・考察した。秩序・無秩序遷移、アニオン回転、イオン協調運動、イオン・欠陥濃度、拡散次元などが複雑に絡み合って高速イオン伝導を実現しており、それらを制御することが重要であることを明らかにし、海外企業の研究者とも協力してレビュー論文を執筆し投稿した。
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