Project/Area Number |
22KF0055
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Project/Area Number (Other) |
22F22309 (2022)
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Research Category |
Grant-in-Aid for JSPS Fellows
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Allocation Type | Multi-year Fund (2023) Single-year Grants (2022) |
Section | 外国 |
Review Section |
Basic Section 80010:Area studies-related
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Research Institution | University of Tsukuba |
Principal Investigator |
松井 健一 筑波大学, 生命環境系, 准教授 (50505443)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
HEWAWASAM VINDYA 筑波大学, 生命環境系, 外国人特別研究員
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Project Period (FY) |
2023-03-08 – 2025-03-31
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Project Status |
Granted (Fiscal Year 2023)
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Budget Amount *help |
¥800,000 (Direct Cost: ¥800,000)
Fiscal Year 2023: ¥400,000 (Direct Cost: ¥400,000)
Fiscal Year 2022: ¥400,000 (Direct Cost: ¥400,000)
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Keywords | 洪水災害政策 / スリランカ / 島嶼国 / 洪水損失・損害 / 非公式ビジネス / 災害対策 / 気候変動 / 洪水 / コロンボ |
Outline of Research at the Start |
スリランカのコロンボ地区とガンパハ地区は、過去10年間で急激に人口増加が起きた。その結果、湿地や森林などかつては洪水を緩和していた地域が伐採され、新たな住宅地域となった。土地の安い地域には貧困層の人口が集中している。こうした状況は、多くの発展途上国の都市でもみられる。近年、気候変動の影響で降雨量やゲリラ降雨が起きており、洪水による被害もましてきている。こうした状況の中で、本研究は、コロンボ地区とガンパハ地区における非公式ビジネスへの影響を明らかにする。
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Outline of Annual Research Achievements |
2023年度は、主に以下の二項目について研究実績を出した。(1)国際的な研究者と本研究課題に関する意見交換・ネットワークづくり: 2023年6月に、オーストラリアで行われたEcoSummitに参加・研究発表を行なった。その際、非公式ビジネスへの災害問題の発表を通して、オーストラリアや多国の研究者と活発な意見交換を行なった。10月に、東北大学の防災に関する研究者複数名に会った。そこで研究内容や研究所での防災の役割について、また日本における非公式ビジネスの歴史的変遷についての情報を収集した。2024年1月には、アメリカで行われた学会で、非公式ビジネスの洪水への脆弱性を知るファクターを明らかにした研究内容の発表を行い、参加したアメリカやオーストラリアの研究者と意見交換を行なった。2月から3月にかけて、スリランカのコロンボ地区とガンパハ地区で、非公式ビジネスの現状に関するデータ収集を関係省庁などで行なった。(2)国際的な学会誌への論文掲載:2023年にClimateという査読入学術誌から、非公式ビジネス経営者の洪水損失・損害認識に関する論文を掲載した。その後、アメリカで発表した論文をJournal of Sustainable Futuresに2023年11月に投稿したが、2024年5月現在査読中である。2023年度に研究した内容を、もう一本論文にするため作成最終段階である。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
2023年度は2本の論文を出し、2024年度はじめまでにもう一本論文を掲載する予定だったが、2本目の査読に6ヶ月以上と想定外の期間を要しており、エディターに迅速化をお願いした。一方、日本での事例を参考にすることを検討しているが、日本の事例に関する英語での論文があまりに少ないため、特に非公式ビジネスに関しては、今後の独自の研究課題となるべきだと考えている。また、気候変動に関わる洪水災害損失・損害研究については、島嶼国という括りで今後せめていく視点の重要性に気づいた。これについて、さらに進化させていくための計画を作成中である。これによって、この研究の当初はスリランカに視座を置いたものであったが、地球規模的な研究成果へと発展させていく可能性を高くした。
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Strategy for Future Research Activity |
2024年4月から9月は、本研究の最終期間である。その間に、当初始めたスリランカにおける非公式ビジネスへの洪水損失・損害研究を地球規模的な文脈に導くことを大目標とする。現在、大洋州を含めた気候変動関連の災害に弱い島嶼国に関する情報収集を行なっており、その後フィールドワークを行う予定である。特に、大洋州の政府関係者へのインタビューが可能かどうか調整中である。また、論文掲載については、2本を計画している。
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