Project/Area Number |
22KF0082
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Project/Area Number (Other) |
22F21312 (2022)
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Research Category |
Grant-in-Aid for JSPS Fellows
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Allocation Type | Multi-year Fund (2023) Single-year Grants (2022) |
Section | 外国 |
Review Section |
Basic Section 12010:Basic analysis-related
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
河東 泰之 東京大学, 大学院数理科学研究科, 教授 (90214684)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
ADAMO MARIA STELLA 東京大学, 大学院数理科学研究科, 外国人特別研究員
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Project Period (FY) |
2023-03-08 – 2024-03-31
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2023)
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Budget Amount *help |
¥2,300,000 (Direct Cost: ¥2,300,000)
Fiscal Year 2023: ¥1,100,000 (Direct Cost: ¥1,100,000)
Fiscal Year 2022: ¥1,200,000 (Direct Cost: ¥1,200,000)
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Keywords | 作用素環 / 共形場理論 / テンソル圏 / 部分因子環 / 代数的場の量子論 / 場の量子論 / 反転正値性 |
Outline of Research at the Start |
これまでハンケル作用素と,単位円及び上半平面上のハーディー空間の核作用素について研究してきた.ベータ帯状領域について同様の研究を目指すが,領域の境界が連結ではないことが問題となる. 2次元共形場理論でのカイラル成分のプライマリー場と群状の表現圏を組み合わせてワイトマン場をすでに構成した.このとき組み紐構造はスカラーとなり,非スカラーの場合に我々の結果をどう拡張するかが問題となる.非可換Lp空間の性質に基づき,そのようなLp空間上の代表汎関数の連続性を証明し,非有界KMS状態の摂動を研究することを目指している.
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Outline of Annual Research Achievements |
2次元フル共形場理論を作用素環の立場から研究した.これは代数的場の量子論と呼ばれる手法の枠組みでの成果であり,時空領域ごとにそこでの観測可能量を表す自己共役作用素の生成する von Neumann 環の族(ネット)を数学的対象とする.またこのような von Neumann 環のネットの,別の Hilbert 空間への表現を考え,そのユニタリ同値類を superselection sector と呼ぶ.フル共形場理論の「半分」にあたるカイラル共形場では,このような superselection sector たちが braided category をなし,特にある種の有限性 (complete rationality) を持つ場合には,さらに modular tensor category をなすことがしられている.この枠組みでは,カイラル共形場理論2つのテンソル積の拡張を考えることにより,2次元フル共形場理論の記述が得られる.この拡張を作用素環的に記述するものが Q-system であり,代数的な圏論の文脈で Frobenius algebra と呼ばれているものと本質的に同じである. 本研究では,特にカイラル成分が(有限オーダーとは限らない)自己同型を superselection sector たちの圏の中に含む場合に,拡張として得られる2次元フル共形場理論を,作用素環のネットの立場から記述し,その Hilbert 空間も具体的に記述し,さらにその拡張の上の Wightman 場の記述を与えた.Longo-Rehren のよく知られた diagonal 型と呼ばれる構成法との関係も解明し,またさらにカイラル共形場理論が U(1)-current である場合の例も具体的かつ明示的に計算した.
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