Project/Area Number |
22KF0151
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Project/Area Number (Other) |
22F32073 (2022)
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Research Category |
Grant-in-Aid for JSPS Fellows
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Allocation Type | Multi-year Fund (2023) Single-year Grants (2022) |
Section | 外国 |
Review Section |
Basic Section 44020:Developmental biology-related
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Research Institution | Kanazawa University |
Principal Investigator |
佐藤 純 金沢大学, 新学術創成研究機構, 教授 (30345235)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
WANG MIAOXING 金沢大学, 新学術創成研究機構, 外国人特別研究員
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Project Period (FY) |
2023-03-08 – 2025-03-31
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Project Status |
Granted (Fiscal Year 2023)
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Budget Amount *help |
¥2,200,000 (Direct Cost: ¥2,200,000)
Fiscal Year 2024: ¥500,000 (Direct Cost: ¥500,000)
Fiscal Year 2023: ¥1,100,000 (Direct Cost: ¥1,100,000)
Fiscal Year 2022: ¥600,000 (Direct Cost: ¥600,000)
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Keywords | Wnt / PCP / カラム構造 / ショウジョウバエ / 視覚系 / 視覚中枢 |
Outline of Research at the Start |
脳の高次機能は多数の神経細胞から成る精密な神経回路によって実現する。一方、複数の神経細胞が円筒状に集積したカラム構造が脳の機能単位として働くことが知られているが、カラムの形成機構はほとんど分かっていない。本研究ではカラム内における個々の神経細胞の位置や極性を制御する機構を、Wntファミリーの分泌タンパク質の働きに着目して解明する。Wntリガンドは平面細胞極性(PCP)を制御することがハエの翅を用いた研究から明らかにされているため、PCP制御分子の細胞内局在がWntによってどのように制御されるか明らかにすることで、Wnt/PCPシグナルによるカラム形成機構を解明する。
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Outline of Annual Research Achievements |
脳の高次機能は多数の神経細胞から成る精密な神経回路によって実現する。一方、複数の神経細胞が円筒状に集積したカラム構造が脳の機能単位として働くことが知られているが、カラムの形成機構はほとんど分かっていない。本研究ではカラム内における個々の神経細胞の位置や極性を制御する機構を、Wntファミリーの分泌タンパク質の働きに着目して解明する。Wntリガンドは平面細胞極性(PCP)を制御することがハエの翅を用いた研究から明らかにされているため、PCP制御分子の細胞内局在がWntによってどのように制御されるか明らかにすることで、Wnt/PCPシグナルによるカラム形成機構を解明する。 Wntリガンドが広範囲に渡って神経細胞の方向性を決定するメカニズムを明らかにするため、Wntリガンドの受容体およびその下流で働くFz1, Fz2, Vangの細胞内局在に着目する。これらの遺伝子に対して細胞種特異的に蛍光タグが付加されるノックイン系統を作成したが、蛍光シグナルが非常に弱かったため、GFPをN末側、C末側の2つに分けて発現させることで、細胞種特異的にこれら分子を標識する系統を作成した。この時 、GFPのC末端側のコピー数を増やすことで蛍光シグナルの増強が見込まれる。このようなトランスジェニック系統を作製し、実際に蛍光強度が増幅されていることを確認した。また、これら新しい系統によって得られるGFPシグナルのパターンは抗体染色や従来のノックイン系統と類似していることを確認した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
Wntリガンドが広範囲に渡って神経細胞の方向性を決定するメカニズムを明らかにするため、Wntリガンドの受容体およびその下流で働くFz1, Fz2, Vangの細胞内局在に着目する。これらの遺伝子に対して細胞種特異的に蛍光タグが付加されるノックイン系統を作成したが、蛍光シグナルが非常に弱かったため、GFPをN末側、C末側の2つに分けて発現させることで、細胞種特異的にこれら分子を標識する系統を作成した。この時 、GFPのC末端側のコピー数を増やすことで蛍光シグナルを増強することに成功した。今後はこれらの系統を用いてWntシグナルの動作機構を解析するが、全体的に予定よりも研究の進展が遅れている。
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Strategy for Future Research Activity |
これまでにWntリガンドの受容体およびその下流で働くFz1, Fz2, Vangの細胞内局在を可視化する系統を作製した。これらの系統を用いてFz1, Fz2, Vangの細胞内局在をR7, R8, Mi1, Tm3, T4/5などカラムを構成する主要な神経細胞において解析する。また、発生過程においてWnt4やWnt10といったWntリガンドの発現・局在パターンとこれら因子の局在が時間とともにどのように変化するか、解析する。Wnt4, Wnt10およびWntシグナル因子の変異体においてFz1, Fz2, Vangの細胞内局在がどのように変化するか、解析する。
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