Project/Area Number |
22KF0183
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Project/Area Number (Other) |
21F40311 (2021-2022)
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Research Category |
Grant-in-Aid for JSPS Fellows
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Allocation Type | Multi-year Fund (2023) Single-year Grants (2021-2022) |
Section | 外国 |
Review Section |
Basic Section 90030:Cognitive science-related
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Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
山本 真也 京都大学, 高等研究院, 准教授 (40585767)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
NACHIKETHA SHARM 京都大学, 高等研究院, 外国人特別研究員
NACHIKETHA SHARM 京都大学, 高等研究院, 外国人特別研究員
NACHIKETHA SHARMA RAMAMURTHY 京都大学, 高等研究院, 外国人特別研究員
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Project Period (FY) |
2023-03-08 – 2024-03-31
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2023)
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Budget Amount *help |
¥2,300,000 (Direct Cost: ¥2,300,000)
Fiscal Year 2023: ¥400,000 (Direct Cost: ¥400,000)
Fiscal Year 2022: ¥1,100,000 (Direct Cost: ¥1,100,000)
Fiscal Year 2021: ¥800,000 (Direct Cost: ¥800,000)
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Keywords | アジアゾウ / 技術的知性 / 道具使用 / 認知実験 / 比較認知科学 / 獣害対策 / 社会学習 / ゾウ / 道具制作 / 物理的知性 / 動物園科学 / フィールド認知科学 / 死児運搬 / 死生観 |
Outline of Research at the Start |
本研究の対象とするゾウは、類人猿同様に高い知性を持つ動物であると考えられている。しかし、そのことを実証的に示した研究は驚くほど少ない。そこで、自然環境下での観察研究と飼育下での実験研究を組み合わせ、ゾウの認知研究を新しく立ち上げる。本研究では、道具使用や社会学習といった「ヒトらしい」特性の進化について比較認知科学的視点から明らかにする。ヒトとは系統進化的に離れた種であるゾウの道具的知性および社会的知性を明らかにし、霊長類などとの種間比較をおこなうことで知性の平行進化を明らかにし、知性が進化する生態的・社会的要因を理解することにつなげる。
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Outline of Annual Research Achievements |
「賢い動物」だと言われながら、科学的な知見がほとんどないゾウの認知能力について、とくに技術的知性に焦点をあて、心理学実験の手法を通して解明に取り組んだ。2023年度は、タイ・チェンライにあるゴールデントライアングルアジアゾウ財団のエレファントキャンプにて、飼育アジアゾウを対象とした道具使用の認知実験をおこなった。現地対応機関および共同研究者であるニューヨーク市立大のJosh Plotonik博士らと準備を進め、研究計画の事前登録も済ませている。ゾウの鼻が届かない場所に置かれたエサを、ゾウが道具を使って引き寄せられるかどうかを調べた。その際、適切な長さの道具や形状を選べるかどうかを、二選択課題を用いて検討した。予備分析の結果からは、ゾウの高い技術的知性が示唆されている。これまでにおこなってきた野生ゾウの行動分析結果とも照らし合わせつつ、ゾウの高度な認知能力の進化について考察を深めている。 また、野生ゾウの道具使用について、Youtube上に公開されている映像の分析をおこなった。具体的には、ゾウが防護柵を壊す場面に焦点を当てた分析をおこない、その方略について分類した。計70例の映像を分析したところ、そのうち15例で道具使用がみられた。道具の使い方も、枝を柵に立てかけて押す、引っ掛けて引っ張る、投げるなど、さまざまな方略がみられることがわかった。道具使用が野生ゾウで見られることを示すとともに、ゾウの道具使用の高い柔軟性を示唆する貴重なデータである。 これらの成果を国際動物行動学会等で発表した。国際学術誌への投稿に向けて、現在3本の論文を並行して執筆している。近いうちに公表できると期待している。また、アウトリーチ活動にも積極的で、JSPSサイエンスダイアログプログラムにも参加し、研究成果の一般還元にも積極的に取り組めた。日本と世界を結ぶ研究者として今後の活躍が期待できる。
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