Project/Area Number |
22KF0258
|
Project/Area Number (Other) |
22F22767 (2022)
|
Research Category |
Grant-in-Aid for JSPS Fellows
|
Allocation Type | Multi-year Fund (2023) Single-year Grants (2022) |
Section | 外国 |
Review Section |
Basic Section 01010:Philosophy and ethics-related
|
Research Institution | Kobe University |
Principal Investigator |
菊池 誠 神戸大学, システム情報学研究科, 教授 (60273801)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
FAN ZHAO 神戸大学, システム情報学研究科, 外国人特別研究員
|
Project Period (FY) |
2023-03-08 – 2025-03-31
|
Project Status |
Granted (Fiscal Year 2023)
|
Budget Amount *help |
¥1,300,000 (Direct Cost: ¥1,300,000)
Fiscal Year 2024: ¥600,000 (Direct Cost: ¥600,000)
Fiscal Year 2023: ¥600,000 (Direct Cost: ¥600,000)
Fiscal Year 2022: ¥100,000 (Direct Cost: ¥100,000)
|
Keywords | 計算の哲学 / 数学の哲学 |
Outline of Research at the Start |
以下の研究課題に取り組むことによって計算論の哲学的基礎についての研究を進める。(1) チャーチ、ゲーデル、チューリング、ポストによる計算可能性概念の定式化の思想的な背景を調べる。(2) ヒルベルトとウィトゲンシュタインによる計算についての概念分析とその役割について調べる。(3) 自然主義、唯名主義、構造主義の考え方における逸脱コーディングの問題の解消についての分析を行う。
|
Outline of Annual Research Achievements |
本研究課題は計算論の哲学的基礎に関して歴史的研究および概念的研究を進めるものである.歴史的研究はチャーチやゲーデル,チューリングといった計算論の先駆者による計算の哲学について分析を進めるものであり,2023年度は,(a) 1930年代にチャーチとポストの間で交わされた絶対的不可解問題とチャーチ・チューリングの提唱についての議論について分析し,(b) ウィトゲンシュタインの俯瞰可能性の概念とそのチューリングの計算論への影響について分析した.概念的研究については,ヒルベルトやウィトゲンシュタインの俯瞰可能性の概念と密接な関係を持つクリプキのバックストッパーの概念を分析し,バックストッパーに関する最近の研究成果の妥当性を評価し,その概念の計算論の基礎への応用について検討した.どのような概念がバックストッパーとしての性質を持つことは明らかではないが,バックストッパーの概念により言語の哲学と計算の哲学の重要で本質的な接点が構築され,言語の哲学における議論の計算の哲学への応用可能性が開拓されることが期待される.これら歴史的研究および概念的研究について,2023年度には国際会議において5件の研究成果の発表を行ない,名古屋で開催された計算論とランダムネスに関する国際会議に参加した.また,2023年7月には北京大学の Sebastian Sunday を神戸に招待し,ゲーデルの不完全性定理に関するウィトゲンシュタインの注釈について議論し,2024年3月には金沢大学の黒川英徳を神戸に招待しクリプキのバックストッパーの概念について研究討議をした.
|
Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
本研究課題は計算論の先駆者による計算概念の分析に関する歴史的研究および現代の数学の哲学に基づく計算の哲学についての概念的研究という二つの課題からなる.2023年度は主に歴史的研究について研究を進め,計算の歴史に関する2本の研究論文を執筆し,チューリングの分析についての研究成果についてオーストラリアで開催された国際会議を含む複数の研究集会で講演をした.さらに2023年12月には Juliet Floyd によるヒルベルト・ウィトゲンシュタイン・チューリングに関する北京大学での二つの講演にコメンテータとして招待されている.概念的研究についてはクリプキの数と計算の哲学についての重要な概念であるバックストッパーの概念の分析に注力し,その概念の計算論の基礎への応用について検討し,部分的な結果を東京で開かれた研究集会で報告している.全体として当初の目標は達成されており,2023年度の研究は概ね順調に進展していると判断される.
|
Strategy for Future Research Activity |
2024年度は以下の三つの方向で研究を進める. (1) クリプキのバックストッパーの概念についてヒルベルトやウィトゲンシュタインの俯瞰可能性との関係を中心に研究を進め,バックストッパーや俯瞰可能性の概念が逸脱コーディング問題の解決に応用可能であるか検討する.2024年夏頃までにバックストッパーの概念およびその逸脱コーディング問題の解決可能性への応用についての論文を完成させる予定である. (2) 自然主義,唯名論,構造主義の観点から逸脱コーディング問題の形式化について分析を進める.特に構造主義に注目し,2024年7月に計算の哲学の指導的研究者であるワーウィック大学の Walter Dean を神戸大学に招待し,構造主義とテンネンバウムの定理に関する哲学的問題について議論する. (3) 2022年度および2023年度の研究成果に基づき,逸脱コーディング問題の解決可能性について分析する.2022年度および2023年度には金沢大学の黒川英徳と研究討議を行なっているが,2024年夏に金沢大学を訪問してこの研究討議を継続し,チャーチ・チューリングの提唱について議論を進める.これらの議論に基づき,逸脱コーディング問題の解決可能性に関する論文を執筆する.
|