Project/Area Number |
22KF0259
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Project/Area Number (Other) |
21F21083 (2021-2022)
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Research Category |
Grant-in-Aid for JSPS Fellows
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Allocation Type | Multi-year Fund (2023) Single-year Grants (2021-2022) |
Section | 外国 |
Review Section |
Basic Section 44030:Plant molecular biology and physiology-related
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Research Institution | Nara Institute of Science and Technology |
Principal Investigator |
中島 敬二 奈良先端科学技術大学院大学, 先端科学技術研究科, 教授 (80273853)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
LU YEN-TING 奈良先端科学技術大学院大学, 先端科学技術研究科, 外国人特別研究員
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Project Period (FY) |
2023-03-08 – 2024-03-31
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2023)
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Budget Amount *help |
¥2,200,000 (Direct Cost: ¥2,200,000)
Fiscal Year 2023: ¥800,000 (Direct Cost: ¥800,000)
Fiscal Year 2022: ¥1,000,000 (Direct Cost: ¥1,000,000)
Fiscal Year 2021: ¥400,000 (Direct Cost: ¥400,000)
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Keywords | ゼニゴケ / ヒメツリガネゴケ / 生殖細胞 / 有性生殖 / 進化 / 転写因子 |
Outline of Research at the Start |
植物における有性生殖の制御機構、特に配偶体世代(半数体世代)の性分化や生殖細胞形成の制御機構に対する理解は非常に遅れている。本研究課題では、モデルコケ植物であるゼニゴケと、モデル種子植物であるシロイヌナズナを比較解析することで、植物の性分化、特に配偶体世代における雌性分化と卵形成を制御する遺伝子群の同定と機能解析を行い、陸上植物の進化における性分化機構の保存性と多様性を明らかにする。
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Outline of Annual Research Achievements |
ゼニゴケにおいて、常染色体上のMpFGMYB遺伝子が雌性分化を促進する。MpFGMYB遺伝子座にはアンチセンス非コードRNA遺伝子SUFが存在し、雄個体ではSUFが発現することでMpFGMYBの発現が抑制され、雄分化が促進される。MpFGMYBの誘導型過剰発現体を用いたRNA-seq解析から、雌の性染色体(U染色体)上に座乗し、卵細胞とその前駆細胞で強く発現するMarchantia polymorpha Egg Maturation Factor on U Chromosome (MpEMU)遺伝子を同定した。MpEMUをゲノム編集により欠損させた複数のゼニゴケ変異体において、共通して卵前駆細胞に異常な分裂が起こり、成熟卵を形成しないことが明らかとなった。MpEMUの相同遺伝子は、苔類であるヒメツリガネゴケや、他のゼニゴケ植物のゲノムにも存在するが、コードするタンパク質のアミノ酸配列の保存性はごく限られた領域に限定されていた。ヒメツリガネゴケのゲノムには、MpEMUの相同遺伝子が1つだけ存在しており、これをPpEMUと名付けた。PpEMUはMpEMUと同様に雌性生殖器官で優勢に発現することが示唆された。そこでPpEMUをゲノム編集によりノックアウトし、複数の独立な変異体を得た。これらの変異体の表現型解析を進めることで、EMU遺伝子がコケ植物の雌性生殖器官や卵細胞の分化に果たす役割を明らかにできると考えられる。
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