Project/Area Number |
22KF0370
|
Project/Area Number (Other) |
22F22305 (2022)
|
Research Category |
Grant-in-Aid for JSPS Fellows
|
Allocation Type | Multi-year Fund (2023) Single-year Grants (2022) |
Section | 外国 |
Review Section |
Basic Section 02060:Linguistics-related
|
Research Institution | National Institute for Japanese Language and Linguistics |
Principal Investigator |
CELIK KENAN (2023) 大学共同利用機関法人人間文化研究機構国立国語研究所, 研究系, 特任助教 (70825596)
五十嵐 陽介 (2022) 大学共同利用機関法人人間文化研究機構国立国語研究所, 研究系, 教授 (00549008)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
CELIK KENAN 大学共同利用機関法人人間文化研究機構国立国語研究所, 大学共同利用機関等の部局等, 外国人特別研究員
|
Project Period (FY) |
2023-03-08 – 2025-03-31
|
Project Status |
Granted (Fiscal Year 2023)
|
Budget Amount *help |
¥2,300,000 (Direct Cost: ¥2,300,000)
Fiscal Year 2024: ¥100,000 (Direct Cost: ¥100,000)
Fiscal Year 2023: ¥1,000,000 (Direct Cost: ¥1,000,000)
Fiscal Year 2022: ¥1,200,000 (Direct Cost: ¥1,200,000)
|
Keywords | 日琉祖語 / 琉球祖語 / 語彙 / アクセント / 琉球諸語 / 比較言語学 / 語彙データベース / 語形成 / 再建 |
Outline of Research at the Start |
本研究の目的は日琉祖語で再建される語の語形成を解明することである。この目的は① 日琉祖語で再建される語の形成規則を明らかにすること、② 日琉祖語で再建される語の具体的な語形成、すなわち、各語を構成する個別の要素を明らかにすること、の2つの小目的に分けられる。①は日琉祖語は日本語や琉球諸語と同様に、複合語化や接尾辞による派生など、生産的な語形成規則を持っていたと考えられる。従って、日琉祖語においてどのような語形成規則が再建されるかを明らかにしていく。②は①の結果を踏まえて、日琉祖語で再建される語を検討し、共通の語根を含む語群を同定した上で、個別の語の具体的な語形成を明らかにする。
|
Outline of Annual Research Achievements |
令和5年度は研究計画に従って三段階に分けて研究を実施した。 ①琉球諸語の語彙調査:南琉球を中心に、アクセントと語彙調査を実施した。特に、調査の結果、殆どの八重山語諸方言のアクセント体系について、韻律語と呼ばれる単位が有効であることと、琉球祖語に遡る3つのアクセント型が対立することが明らかになった。これらの結果について小浜方言の三型アクセント体系を対象とした論文を投稿した他、研究会で竹富方言、鳩間方言などについて発表を行った。その中で、さらに、西表島西部の4つの方言を対象に行ったアクセント・語彙調査の結果、これらの方言の先史において、音調発生が起きていることが分かった。この音調発生は場合によって八重山祖語のアクセント体系の再建にとって大きな意味を持つ可能性がある。 ②語彙データのデータベース化:調査で得られたアクセントおよび語彙データのデータベース化を進めた。具体的には、アクセント付きの八重山語西表西部諸方言の語彙集を整備・作成した。また、宮古語の与那覇方言を対象に、アクセントと語彙データをまとめ、その整備を進めた。 ③琉球祖語のデータベース編集作業:去年度に引き続き、琉球祖語の「辞典」を編集し、それに関する論文を投稿し、「UniCog」の名前でVersion 1 を公開した。現段階のUniCogは琉球諸語に分布する8,000以上の同源語項目に達している。また、各項目に対して、語構成の情報アノテーション作業を実施した。
|
Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
次の2つの理由に基づき、本研究がおおむね順調に進展していると言える。 ①:日琉祖語の再建の元となるアクセント・語彙データの収集は順調に行われている。 ②:日琉祖語の再建のために欠かせない琉球祖語の再建に大きく貢献するUniCogを公開することができた。
|
Strategy for Future Research Activity |
本年度(令和6年)は去年度に続き、次の研究を実施する予定である。 ①琉球諸語の語彙調査:引き続き、南琉球を中心にアクセントおよび語彙データを調査する予定である。 ②語彙データのデータベース化:調査で得られるデータをデータベース化すると同時に、既存のデータに対して、UniCogの同源語IDの付与作業を継続して行う。 ③琉球祖語のデータベース編集作業:UniCogの編集作業を継続して行うとともに、日琉祖語に遡る語の認定作業を行う予定である。
|