Project/Area Number |
22KF0372
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Project/Area Number (Other) |
22F22714 (2022)
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Research Category |
Grant-in-Aid for JSPS Fellows
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Allocation Type | Multi-year Fund (2023) Single-year Grants (2022) |
Section | 外国 |
Review Section |
Basic Section 04030:Cultural anthropology and folklore-related
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Research Institution | International Research Center for Japanese Studies |
Principal Investigator |
安井 眞奈美 国際日本文化研究センター, 研究部, 教授 (40309513)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
PACHECO RODRIGUE JAMILA 国際日本文化研究センター, 研究部, 外国人特別研究員
PACHECO RODRIGUES JAMILA 国際日本文化研究センター, 研究部, 外国人特別研究員
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Project Period (FY) |
2023-03-08 – 2025-03-31
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Project Status |
Granted (Fiscal Year 2023)
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Budget Amount *help |
¥1,400,000 (Direct Cost: ¥1,400,000)
Fiscal Year 2024: ¥200,000 (Direct Cost: ¥200,000)
Fiscal Year 2023: ¥500,000 (Direct Cost: ¥500,000)
Fiscal Year 2022: ¥700,000 (Direct Cost: ¥700,000)
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Keywords | 人類学 / 幸福 / 身体性 / 日本 |
Outline of Research at the Start |
本研究では、「生きがい」の概念を調査し、危機的状況下における日本人女性の語りと「生きがい」の生活体験との関連性を分析する。全体として、本研究は、日本文化におけるウェルビーイング(幸福)の概念を理解し、より広い文化圏の女性が危機の際やその後に適応できるような提言につなげたいと考えている。
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Outline of Annual Research Achievements |
まず、COVID-19-調査に関して行った先行研究の日本人参加者の初期データを用いて、パンデミックに対する具体的な危機体験を分析した。共著で論文を執筆し、現在2度目の改訂中である。第2にフィールドワークを実施し、最終的に23名の方々にインタビューを行った。インタビュー終了後、データの分析を開始し、2本の単著論文を投稿した。査読に時間がかかっているが、査読者のコメントを受け、最終的な投稿を準備している。第3に日本社会、学際的研究、社会生態学的問題についての共著論文を執筆し、投稿した。第4に、京都大学こころの未来研究センターにおいて、本プロジェクトに関するセミナー講演を行った。この講演では、イキガイを体現するための概念的枠組みを提示し、心理学や文化研究、神経科学、精神医学研究の専門家から好評を得た。第5に、このプロジェクトに関するポッドキャストインタビューに参加したhttps://ikigaitribe.com/podcasts/podcast56/。現在、当初の予定通り、雑誌「HAPPY WOMAN」に記事を書いている。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
1: Research has progressed more than it was originally planned.
Reason
インタビューでは、「病気としての危機体験」「自然環境を資源とした危機への対処」「海や山などの自然が人々のイキガイである」というトピックなどがが特に挙げられた。そこで、危機の際に人々が自然とどのように関わり、なぜ自然をイキガイとするのか、日本の文脈で自然危機、環境、人と自然の関係について調査を開始した。この興味から、研究者は共同研究者のネットワークを広げ、これらの関係をより深く理解するために、海洋社会科学や自然科学に携わる日本の学者と共同執筆を始めた。日本社会、学際的研究、社会生態学的問題についての共著論文を執筆し、提出した。 この共同研究により、「生きがい」という概念にとどまらず、人々が自然の危機(例えば、気候変動)とどのように関わり、それがどのように幸福に影響するかという、他の幸福のあり方について議論を深めることができればと願う。気候危機を緩和するための社会生態学的な解決策を見出すことは、人々の幸福を高めることにつながると考える。 また、これらの知見から、病気の語りや、この特別な危機の時に人々がどのようにイキガイを維持するかに焦点を当てた論文を共同執筆する予定である。したがって、この特別なデータを詳細に分析するために、人類学研究とともに疾病の現象学を用いて分析を続ける。 もう一つの興味深い観察は、参加者が「生きがい」について議論する際に、体現された感情のプロセスに言及していることである。そこで、比較対象として「生きがい」以外の文化的な言葉についても調査を開始した。今後、ポルトガル語のサウダージと日本のイキガイの相違点と類似点についての論文の共著を始める予定である。
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Strategy for Future Research Activity |
1) 日本人と人間・自然の関係についての共著論文を完成させる。 2) 「生きがい」の概念的枠組みを使い、その枠組みを他の日本のコミュニティや危機の文脈で拡張する。例えば、漁業コミュニティ、幸福度、気候変動の危機などである。 3) ブリストル大学でセミナー講義を行い、Havi Carel教授と共著で病気とイキガイ体験に焦点を当てた危機の語りについて論文を執筆する。 4) 感情と幸福の文化的概念に関する共著論文を完成させる。ポルトガルの「サウダージ」と日本の「イキガイ」の概念に焦点を当て、ロギングに関連した論文を執筆する。
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