Project/Area Number |
22KF0411
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Project/Area Number (Other) |
22F22731 (2022)
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Research Category |
Grant-in-Aid for JSPS Fellows
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Allocation Type | Multi-year Fund (2023) Single-year Grants (2022) |
Section | 外国 |
Review Section |
Basic Section 17040:Solid earth sciences-related
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Research Institution | National Museum of Nature and Science, Tokyo |
Principal Investigator |
谷 健一郎 独立行政法人国立科学博物館, 地学研究部, 研究主幹 (70359206)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
FOX JODI 独立行政法人国立科学博物館, 地学研究部, 外国人特別研究員
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Project Period (FY) |
2023-03-08 – 2025-03-31
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Project Status |
Granted (Fiscal Year 2023)
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Budget Amount *help |
¥2,200,000 (Direct Cost: ¥2,200,000)
Fiscal Year 2024: ¥500,000 (Direct Cost: ¥500,000)
Fiscal Year 2023: ¥900,000 (Direct Cost: ¥900,000)
Fiscal Year 2022: ¥800,000 (Direct Cost: ¥800,000)
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Keywords | 南極 / 氷期ー間氷期サイクル / 火山活動 / テフラ / 南極海 / 氷期-間氷期サイクル |
Outline of Research at the Start |
氷期-間氷期サイクルで特徴づけられる第四紀気候変動によって南極氷床の消長が起こる。それに伴う地殻変動によって周辺地域の火成活動の盛衰がコントロールされている可能性が最近指摘されている。 本研究では、南極半島周辺の海底堆積物コア中に含まれる火山灰・軽石の地球化学・岩石学・年代学的研究を行って南極周辺の火成活動の履歴を復元することを目指す。 それによって氷床変動に伴う火成活動の応答を解明する上で必要不可欠な南極周辺火山の活動履歴データベースを構築し、さらには火成活動の時間変化と気候変動サイクルと比較することで、その相関を検討する。
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Outline of Annual Research Achievements |
氷期-間氷期サイクルで特徴づけられる第四紀気候変動によって南極氷床の消長が起こる。それに伴う地殻変動によって周辺地域の火成活動の盛衰がコントロールされている可能性が最近指摘されている。 本研究では、2019年に実施した白鳳丸KH-19-6レグ4航海で採集した南極半島周辺の海底堆積物コア中に含まれる火山灰・軽石の地球化学・岩石学・年代学的研究を行って南極周辺の火成活動の履歴を復元することを目指している。本年度は堆積物に含まれる火山灰の系統的な主要元素・微量元素組成分析を行い、そのガラス組成にいくつかの異なる地球化学的特徴を持つグループが存在することが明らかになった。並行して南極大陸周辺地域の火山について、先行研究に基づいてその噴出物の化学組成バリエーションをデータベース化し、堆積物中の火山ガラスの組成と比較することで、その一部がDeception火山の噴出物とよく一致することが明らかになった。また堆積物コアから得た放射性炭素年代と比較することで、火山活動とマグマ組成の時間変化も検討している。 これらの成果について、国内研究集会にて発表を行い、現在データの整理と論文執筆準備を進めている。 また2024年1月~4月にかけてドイツの調査隊が実施した、東南極Gaussberg火山における地質調査に研究分担者のFox博士が参加し、火山地質調査と岩石試料採集を行った。南極半島周辺の火山と本火山の火山活動のタイミングを比較することで、より広域的な視点から南極火山活動の時間変化を検討することが可能になると期待される。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
当初の計画通り、堆積物コアからの火山灰の分離と系統的な地球化学的分析が進んでいる。また南極周辺火山の活動履歴・地球化学的特徴を網羅するデータベースも構築することができた。 さらには堆積物コア中の火山灰の分析結果とデータベースを比較することで、火山灰の給源を一部制約することに成功し、本研究課題における重要な研究目的が達成されつつある。また放射性炭素年代から給源火山の活動時期も制約することが可能になった。
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Strategy for Future Research Activity |
本年度予定していた、火山ガラスの揮発性成分分析と同位体組成分析については、堆積物中に含まれる火山灰が少量であることが判明し、実施することができなかった。これについては試料量を増やすなどして、次年度に改めて再挑戦する。 最終年度である今年度は、未実施の化学分析を早期に実施する。また得られたデータの整理を行い、5月に開催される日本地球惑星科学連合2024年大会にて発表し、論文投稿準備を進める。
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