Project/Area Number |
22KJ0040
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Project/Area Number (Other) |
22J00446 (2022)
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Research Category |
Grant-in-Aid for JSPS Fellows
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Allocation Type | Multi-year Fund (2023) Single-year Grants (2022) |
Section | 国内 |
Review Section |
Basic Section 44050:Animal physiological chemistry, physiology and behavioral biology-related
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Research Institution | Hokkaido University |
Principal Investigator |
田路 矩之 北海道大学, 理学研究院, 特別研究員(PD)
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Project Period (FY) |
2023-03-08 – 2025-03-31
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Project Status |
Granted (Fiscal Year 2023)
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Budget Amount *help |
¥4,420,000 (Direct Cost: ¥3,400,000、Indirect Cost: ¥1,020,000)
Fiscal Year 2024: ¥1,430,000 (Direct Cost: ¥1,100,000、Indirect Cost: ¥330,000)
Fiscal Year 2023: ¥1,430,000 (Direct Cost: ¥1,100,000、Indirect Cost: ¥330,000)
Fiscal Year 2022: ¥1,560,000 (Direct Cost: ¥1,200,000、Indirect Cost: ¥360,000)
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Keywords | 動物行動学 / ソングバード / ゲノム進化 / Single cell RNA-seq / 細胞の進化 / Single cell ATAC-seq / 行動進化 / 細胞進化 / single cell RNA-seq / single cell ATAC-seq |
Outline of Research at the Start |
本研究では、鳴禽類ソングバードの歌行動の種間多様性に着目し、行動進化の分子神経基盤の解明を目指す。興奮性投射ニューロンの遺伝子発現の個体/種間多様性が大きい、という研究成果から、奮性投射ニューロンの違いが歌の違いを生じ、その差が種として固定されることで、種特異的行動の進化が生じるという作業仮説を立てた。本研究ではこの仮説に基づき1. 興奮性投射ニューロンの遺伝子発現の多様性が歌表現型に及ぼす作用、 2.多様性を生み出すメカニズム、を同定する。
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Outline of Annual Research Achievements |
本研究では、鳴禽類ソングバードの歌行動の種間多様性に着目し、行動進化の分子神経基盤の解明を目指す。これまでの研究からソングバードの歌制御回路において、興奮性投射ニューロンの神経機能特性(遺伝子発現)の個体/種間多様性が大きい、という実験結果を得た。この結果を基にソングバードの歌行動を制御する神経回路の種分化過程について、興奮性投射ニューロンの生理特性(遺伝子発現)の違いが歌の違いを生じ、その差が種として固定されることで、種特異的行動の進化が生じるという作業仮説を立てた。本研究ではこの仮説に基づき1. 興奮性投射ニューロンの生理特性の多様性が歌表現型に及ぼす作用、 2.多様性を生み出すメカニズム、を同定し、それらが種間と個体間で同様のものかを検証する。 当該年度は主に2.多様性を生み出すメカニズム、を同定するために、遺伝子発現制御基盤となるゲノム構造が未知のソングバート種について、ロングリードシークエンスによる高品質リファレンスゲノム構築を行った。先進ゲノム支援を活用し、当初予定していたキンカチョウの最近縁種であるサクラスズメ、カノコスズメに加えて、分岐年代がやや離れた姉妹群にあたるジュウシマツ、ヘキチョウ、コシジロキンパラのゲノムについても高品質なゲノムアセンブリに成功した。これらゲノムの大規模構造比較を行った結果、鳥類の雄性染色体であるZ染色体に特に顕著な構造的種差が生じていることを特定した。 現在、キンカチョウの遺伝子情報やそれぞれの種のRNAシークエンスデータを基にゲノムに遺伝子のアノテーションを付与し、シングルセルATAC-seqを実施する準備を行っている。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
先進ゲノム支援のサポートにより想定していた2種に加え追加で3種のゲノムのアセンブルを行うことができた。
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Strategy for Future Research Activity |
来年度は同定したゲノム情報をもとに、single cell ATAC-seqによる遺伝子転写調節領域の種間比較を行う。 また、ソングバードの歌行動を制御する神経回路以外で、興奮性投射ニューロンの種/個体間多様性が普遍的な現象として観察されるのかを公開データをもとに検証する。
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