Project/Area Number |
22KJ0092
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Project/Area Number (Other) |
22J12964 (2022)
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Research Category |
Grant-in-Aid for JSPS Fellows
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Allocation Type | Multi-year Fund (2023) Single-year Grants (2022) |
Section | 国内 |
Review Section |
Basic Section 40030:Aquatic bioproduction science-related
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Research Institution | Hokkaido University |
Principal Investigator |
古巻 史穂 北海道大学, 環境科学院, 特別研究員(DC2)
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Project Period (FY) |
2023-03-08 – 2024-03-31
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2023)
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Budget Amount *help |
¥1,700,000 (Direct Cost: ¥1,700,000)
Fiscal Year 2023: ¥800,000 (Direct Cost: ¥800,000)
Fiscal Year 2022: ¥900,000 (Direct Cost: ¥900,000)
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Keywords | 受動的音響モニタリング / 目視調査 / 海棲哺乳類 / 分布モデル / 知床 / オホーツク海 / 海洋環境 / 分布 / モニタリング |
Outline of Research at the Start |
生態系が豊かで,漁業や観光業が盛んな知床半島周辺海域の保全のためには,生物の生息に重要な地域の推定や生物の環境応答を明らかにする必要がある.本研究では,生態系指標種である海棲哺乳類の季節的・空間的分布と海洋環境の関係に着目し,海棲哺乳類の時空間分布とそれに影響する環境要因を明らかにする.調査船からの目視調査により海棲哺乳類の水平的空間分布を調査し,音響記録計により海棲哺乳類の出す音を記録することで海棲哺乳類の季節分布を調査する.また,観光船からの目視情報を収集する.これらのデータを統合し,海棲哺乳類の各種がどのような環境を選好し,どのような環境応答をするか予測する.
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Outline of Annual Research Achievements |
本研究は,海棲哺乳類の時空間分布とそれに影響する環境要因を明らかにすることを目的とした.2023年度は,5月に羅臼にて受動的音響モニタリングのための音響記録計の回収を行った.目視調査解析では,ある程度の発見があった種を対象にMaxEntによる種分布モデルを作成した.その結果,ヒゲクジラ類は主に半島の西部に,マッコウクジラやシャチなどは半島周辺で分布確率が高い傾向が示された.この要因として水深や海底傾斜などの地形が影響している可能性が示唆された.また,計量魚群探知機による調査から,プランクトンの反応を示す120 kHzの周波数,魚類の反応を示す38 kHzの周波数ともに知床半島周辺で大きな反応が見られ,分布に影響している可能性が考えられる.受動的音響データの解析では主に半島東部の羅臼側の記録を対象にシャチ,クラカケアザラシ,カマイルカを対象に転移学習による自動検出を試みた.クラカケアザラシは比較的高精度での検出ができているが,シャチやカマイルカの検出精度には課題が残る.クラカケアザラシの鳴音出現と羅臼の位置する根室海峡内の海氷の分布を比較した.クラカケアザラシの鳴音は先行研究と同様に海氷がみられる時期のみに確認され,大きな年変動がみられ,海氷の減少がクラカケアザラシの分布に影響を及ぼすことが懸念された.半島西部のウトロ側の記録はハクジラ類のクリックス音を対象に教師なし学習による自動検出,分類に取り組んだ.分類精度を向上させることが課題であるが,夏期にマッコウクジラやシャチが高頻度で半島西部を利用していることが確認された.この結果は,両種が半島の両岸で分布確率が高いと示された種分布モデルの結果と一致する.半島西部では海棲哺乳類の観察例はほとんどなかったがこのデータはこれらの情報の欠落を補完するものとなることが期待される.
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