ペプチド環化酵素SurEを用いた短鎖環状ペプチドの効率的合成法の開発
Project/Area Number |
22KJ0097
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Project/Area Number (Other) |
22J13818 (2022)
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Research Category |
Grant-in-Aid for JSPS Fellows
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Allocation Type | Multi-year Fund (2023) Single-year Grants (2022) |
Section | 国内 |
Review Section |
Basic Section 47050:Environmental and natural pharmaceutical resources-related
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Research Institution | Hokkaido University |
Principal Investigator |
小林 雅和 北海道大学, 生命科学院, 特別研究員(DC2)
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Project Period (FY) |
2023-03-08 – 2024-03-31
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Project Status |
Granted (Fiscal Year 2023)
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Budget Amount *help |
¥1,700,000 (Direct Cost: ¥1,700,000)
Fiscal Year 2023: ¥800,000 (Direct Cost: ¥800,000)
Fiscal Year 2022: ¥900,000 (Direct Cost: ¥900,000)
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Keywords | 環状ペプチド / 生体触媒 / 生合成 |
Outline of Research at the Start |
ペプチドの大環状化は、代謝安定性・膜透過性・標的特異性を向上させる重要な化学修飾である。しかしながら、化学合成によるペプチド環化反応は制御が難しく、有機溶媒の大量消費やC末端残基のエピメリ化による大幅な収率低下など供給面に多くの課題を抱えている。 本研究では、我々が独自に見出した新規ペプチド環化酵素PBP型チオエステラーゼを生体触媒として開発し利用することで、環状ペプチドを高収率・高純度で迅速に供給できる合成手法を確立する。
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Outline of Annual Research Achievements |
環状ペプチドは、その特有な3次元構造から高い代謝安定性や標的特異性を有するため、中分子医薬品のシード化合物として注目を集めている。しかし、環状ペプチドの化学合成は反応制御が難しく、鎖状ペプチドの大環状化の際には、C末端残基のエピメリ化や競合する分子間縮合により収率が大幅に低下するなど供給面に多くの課題を抱えている。一方、我々はこれまでに、放線菌により生産される非リボソーム型環状ペプチドsurugamide類の生合成から新しいタイプのペプチド環化酵素SurEを同定し、詳細な機能解析により本酵素のペプチド環化触媒としての有用性を明らかにしてきた。そこで本研究では、固相合成法による鎖状ペプチド基質の効率的合成と、SurEによるペプチド環化反応を組み合わせた化学-酵素ハイブリッド合成法を開発し、環状ペプチドを高収率・高純度で迅速に供給できる合成手法の確立を目指した。今年度では、安価に入手可能なエチレングリコールを利用し、ペプチド固相合成を行うことで、多種多様な鎖状ペプチド基質を70%以上の高収率で調製できる合成手法を確立した。さらに、開発した合成法を駆使して基質ライブラリーを一挙に構築することで、SurEの基質選択性を網羅的に解析し、本酵素の基質N末端残基と配列中央残基に対する寛容な選択性、及び基質C末端残基に対する厳密な選択性を明らかにした。また、SurEの基質C末端残基選択性の発現に関与している部分構造を同定し、その部位に変異導入を施すことでSurEの残基選択性を改変することに成功した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
安価に入手可能なエチレングリコールを用いた鎖状ペプチド基質の効率的合成法を確立したことで、SurEの基質選択性の解明研究を大きく進展することができた。また本研究をもとにSurEを生体触媒として開発する上での課題を同定することができ、今後の研究方針・研究目標を明確にすることができた。
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Strategy for Future Research Activity |
今回確立した手法で合成できる環状ペプチドの多様性をさらに拡張すべく、(1) SurEホモログの探索による高活性酵素の同定と(2)タンパク質エンジニアリングによるSurEの基質選択性の改変を計画している。ゲノムデータベースの検索結果から、600種以上のSurEホモログが存在することが判明しており、各酵素がそれぞれ異なった基質選択性を有することが示唆された。そこで、それらホモログ酵素の機能解析を進め、SurEと異なる基質選択性を有する有用酵素を同定することで、本手法により合成可能な環状ペプチドの多様性を拡張する。また、SurEを生体触媒として開発する上で大きなボトルネックとなっている「基質C末端残基に対する厳密な選択性」を克服すべく、本酵素の基質C末端残基認識部位に変異を導入し、基質選択性を拡張した変異体酵素を獲得することを計画している。具体的には、PCRを利用して基質認識部位にランダム変異を導入し変異体のライブラリーを構築したのち、現在確立中のスクリーニング系を用いて有用酵素を獲得する。
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Report
(1 results)
Research Products
(5 results)