Mechanically tunable cell scaffold based on a photo reversible ion gel of azobenzene block copolymer
Project/Area Number |
22KJ0102
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Project/Area Number (Other) |
22J20259 (2022)
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Research Category |
Grant-in-Aid for JSPS Fellows
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Allocation Type | Multi-year Fund (2023) Single-year Grants (2022) |
Section | 国内 |
Review Section |
Basic Section 35020:Polymer materials-related
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Research Institution | Hokkaido University |
Principal Investigator |
猿渡 彩 北海道大学, 生命科学院, 特別研究員(DC1)
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Project Period (FY) |
2023-03-08 – 2025-03-31
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Project Status |
Granted (Fiscal Year 2023)
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Budget Amount *help |
¥2,500,000 (Direct Cost: ¥2,500,000)
Fiscal Year 2024: ¥800,000 (Direct Cost: ¥800,000)
Fiscal Year 2023: ¥800,000 (Direct Cost: ¥800,000)
Fiscal Year 2022: ¥900,000 (Direct Cost: ¥900,000)
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Keywords | 光誘起相溶性スイッチング / 自己組織化 / イオン液体 / 可視光応答性アゾベンゼン / UCST型温度相転移 / 細胞足場材料 / 疎水性高分子溶液 / ランダム共重合体 / 高分子ゲル / ブロック共重合体 |
Outline of Research at the Start |
再生医療実現に向け、幹細胞資源の未分化性を維持し保存する技術の確立が課題となっている。課題へのアプローチとして、幹細胞に固い足場と柔らかい足場を交互に経験させることで、未分化性を維持するというフラストレーション仮説が提唱されている。本研究では、光刺激にて足場の弾性を可逆変化することで仮説を検証する。同時に、光刺激の時間・空間分解能を活かし、未分化性の維持に必要な時間的・空間的条件を明らかにする。
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Outline of Annual Research Achievements |
本研究は、光刺激で力学特性を制御可能な細胞足場材料の創製が目的である。光温度応答性を有するトリブロック共重合体と細胞無毒な疎水性イオン液体(NCIL)を複合化したイオンゲル作製に取り組んでいる。昨年度は計画通り、Aブロックの光温度応答性ランダム共重合体をNCILと混合したところ、可視光の切り替えによる可逆な溶解性スイッチングを確認した。本年度の研究実績を以下に示す。 (1) 従来のアゾベンゼンは暗中下において熱異性化反応が進行し、1日足らずでシス体の半分がトランス体に変わるため、細胞培養中に力学特性が変化してしまう懸念があった。そこで、本研究で用いている可視光応答性のアゾベンゼンの熱異性化反応にかかる半減期を評価した。細胞培養温度におけるNCIL中での半減期は121日間と長く、懸念が払拭された。細胞足場材料のみならず、熱異性化が材料設計の本質的な自由度を妨げていたすべてのアゾベンゼン含有高分子の材料科学において重要な提案を成しうる結果である。 (2) 光温度応答性ランダム共重合体をNCILと混合した溶液が、水溶液である培地と相分離するため、液体足場材料として用いることができると着想し、当初の計画にはないが力学特性の評価をおこなった。(a) バルクの粘弾性を評価したところ、アゾベンゼンの光異性化状態に応じて温度依存性に差を生じた。可視光の照射波長に依存して粘弾性が可逆に変化することも確認した。(b) 細胞は溶液界面に接着し、界面の力学特性を感じ取るため、本研究室が所有する界面粘弾性測定装置を用いて界面粘度の光温度応答性を評価した。バルクの粘弾性同様、アゾベンゼンの光異性化状態に応じて温度依存性に差を生じ、照射波長に依存して粘弾性が可逆に変化することを確認した。(c) 光温度応答性ランダム共重合体-NCIL溶液の細胞毒性評価を行ったところ、毒性を示さないという結果を得られた。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
1: Research has progressed more than it was originally planned.
Reason
予定外ではあるが概要に示した研究により光刺激で力学特性が可逆に変化する液体の細胞足場材料という新規材料の創製に至った。ハイインパクトジャーナルへの採録を目指して周辺データの補強を進めながら、論文執筆中である。 本年度は概要に記載の高分子-NCIL溶液の研究に注力したが、トリブロック共重合体から成るイオンゲル作製のための検討も鋭意進めている。 従って、当初の計画以上に進展しているとした。
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Strategy for Future Research Activity |
(1) 光温度応答性ランダム共重合体-NCIL高分子溶液という新規液体足場材料で細胞培養を実施する。 (2) 光温度応答性ランダム共重合体をAブロックとしたトリブロック共重合体を合成し、NCILとの複合化によりイオンゲルを作製する。イオンゲルの粘弾性が光刺激により可逆にスイッチングされるか確認し、細胞足場材料への適用検討を行う。
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Report
(2 results)
Research Products
(8 results)