Project/Area Number |
22KJ0190
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Project/Area Number (Other) |
21J21766 (2021-2022)
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Research Category |
Grant-in-Aid for JSPS Fellows
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Allocation Type | Multi-year Fund (2023) Single-year Grants (2021-2022) |
Section | 国内 |
Review Section |
Basic Section 62010:Life, health and medical informatics-related
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Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
住 拓磨 東北大学, 材料科学高等研究所, 特別研究員(DC1)
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Project Period (FY) |
2023-03-08 – 2024-03-31
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2023)
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Budget Amount *help |
¥2,500,000 (Direct Cost: ¥2,500,000)
Fiscal Year 2023: ¥800,000 (Direct Cost: ¥800,000)
Fiscal Year 2022: ¥800,000 (Direct Cost: ¥800,000)
Fiscal Year 2021: ¥900,000 (Direct Cost: ¥900,000)
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Keywords | 培養神経回路 / 生体情報処理 |
Outline of Research at the Start |
生物の脳を情報処理システムとして捉えたときの大きな特徴の一つはその高い耐損傷性にある.本研究では,培養神経回路に基づく新しい in vitro 実験系を構築し,損傷印加前後の神経活動パターンを自発活動および入力応答の観点から解析することによって,実神経細胞ネットワークの損傷耐性の発現メカニズムを明らかにすることを目指す.さらにこれらを数理モデルとして記述することを通じて,損傷に対してロバストな情報処理モデルの提案へと結びつける.
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Outline of Annual Research Achievements |
本研究は,培養神経回路に基づく新しい in vitro 実験系を構築し,損傷印加前後の神経活動パターンを自発活動および入力応答の観点から解析することによって,実神経細胞ネットワークの損傷耐性の発現メカニズムを明らかにすることを目的としている.1年目,2年目ででは,培養神経回路網の入出力測定を行うための培養神経リザバーシステムを構築し,時系列信号(発話数字データ)を分類するタスクにより神経回路の信号処理の特徴を調べた.その結果,培養神経リザバーシステムは,チャンスレベルより高い性能で時系列信号を分類でき,特に,神経回路が機能的にモジュラーな接続性を有するときに性能が高くなることが示された.この結果については,最終年度の4月に論文採択された.そして最終年度では,培養神経回路網に損傷を与えた際の,損傷修復特性を調べる実験に取り組んだ.培養神経回路を切断し,その修復過程について神経回路の機能的な結合を基に評価した結果,損傷印加直後では機能的結合性に混乱が生じるが,24時間後には元の結合性を回復させることが分かった.さらに,その損傷耐性の数理的な発現メカニズムを調べるために,神経可塑性を取り入れたモデルを構築し,各パラメータと損傷耐性の関係を調べた.これらを通じて,本研究では,培養神経回路の情報表現や情報処理について調べる新しいin vitro実験系を構築し,さらに損傷前後の応答について実細胞および数理モデルの観点から解析した.
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