Project/Area Number |
22KJ0261
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Project/Area Number (Other) |
22J13350 (2022)
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Research Category |
Grant-in-Aid for JSPS Fellows
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Allocation Type | Multi-year Fund (2023) Single-year Grants (2022) |
Section | 国内 |
Review Section |
Basic Section 43030:Functional biochemistry-related
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Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
高橋 花乃子 東北大学, 生命科学研究科, 特別研究員(DC2)
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Project Period (FY) |
2023-03-08 – 2024-03-31
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2023)
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Budget Amount *help |
¥1,700,000 (Direct Cost: ¥1,700,000)
Fiscal Year 2023: ¥800,000 (Direct Cost: ¥800,000)
Fiscal Year 2022: ¥900,000 (Direct Cost: ¥900,000)
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Keywords | 25-ヒドロキシコレステロール / ゴルジ体 / コレステロール |
Outline of Research at the Start |
自然免疫は先天的に備わっている生体防御応答であり、感染初期の応答において重要な役割をもつ。近年、その自然免疫応答の一端を担う分子としてSTINGが同定された。 研究代表者はSTING経路の活性化を抑制する分子機構を明らかにすることを目的とし、STING経路の下流で発現上昇するコレステロール25位水酸化酵素(CH25H) が産生する25-ヒドロキシコレステロール (25HC)に着目した。予備的検討の結果、25HC処理を行った細胞はSTING経路の活性化が優位に抑制された。今後は、25HCがSTING経路を抑制する分子機構を明らかにする。
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Outline of Annual Research Achievements |
自然免疫分子STINGは、感染初期に働く生体防御機構として需要な役割を担う。 STINGは細胞質内に侵入したDNAウイルスに対して抗ウイルス応答を惹起するだけでなく、自己由来のDNAやミトコンドリア由来のDNAにも応答することがわかってきている。その一方で、STINGを介した抗ウイルス応答が恒常的に惹起すると、全身性エリテマトーデス様の自己炎症性疾患を引き起こすことが知られている。この疾患の存在からも、STINGを介した抗ウイルス応答は適切に制御される必要がある。当研究室の過去の報告から、STINGはゴルジ体上で脂質修飾(パルミトイル化)される必要があることが明らかになった。上述のように、STINGが抗ウイルス応答を惹起するメカニズムについては明らかになってきている一方で、負に制御する機能に関しては多くの疑問が残されている。そこで本研究では、STINGシグナルの活性化時に、コレステロール25位水酸化酵素(CH25H)が発現上昇することに着目し、CH25Hおよび25-ヒドロキシコレステロール(25-HC)がSTINGシグナルを制御するメカニズムの解明を目的に研究を行った。いくつかの検討から、CH25Hによって産生された25-HCはSTINGシグナルを負に制御することが明らかになった。次に25-HCの作用点を明らかにするために、25-HCが結合しゴルジ体へのコレステロール輸送を阻害することが知られる、Oxysterol-binding-protein(OSBP)に着目し検討を行った。その結果、OSBPを阻害すると、25-HCと同様にSTINGシグナルが抑制されることが明らかになった。本研究の成果は、STINGシグナルの解明だけでなく、ゴルジ体の脂質環境の側面においても重要な知見が得られたと考える。
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