Development of cancer-specific monoclonal antibodies to the Eph receptor and analysis of their recognition mechanisms
Project/Area Number |
22KJ0297
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Project/Area Number (Other) |
22J20977 (2022)
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Research Category |
Grant-in-Aid for JSPS Fellows
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Allocation Type | Multi-year Fund (2023) Single-year Grants (2022) |
Section | 国内 |
Review Section |
Basic Section 50010:Tumor biology-related
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Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
七宮 蓮 東北大学, 医学系研究科, 特別研究員(DC1)
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Project Period (FY) |
2023-03-08 – 2025-03-31
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Project Status |
Granted (Fiscal Year 2023)
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Budget Amount *help |
¥2,500,000 (Direct Cost: ¥2,500,000)
Fiscal Year 2024: ¥800,000 (Direct Cost: ¥800,000)
Fiscal Year 2023: ¥800,000 (Direct Cost: ¥800,000)
Fiscal Year 2022: ¥900,000 (Direct Cost: ¥900,000)
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Keywords | EphB4 / Eph receptor / CasMab法 / がん特異的抗体 / モノクローナル抗体 / がん / 抗腫瘍 / 抗体医薬品 |
Outline of Research at the Start |
従来の抗体医薬品は特定の膜タンパク質を特異的に認識する一方で、正常細胞の阻害による副作用が問題とされる。また、正常細胞での発現量がある程度高く、医薬品としての標的化が困難である膜タンパク質も存在する。 本研究では、がん特異的糖鎖が付加した糖タンパク質や細胞株を免疫することで、がん特異的抗体を直接取得できるCasMab法を用いて、未だ標的とした抗体医薬品が開発されていない膜タンパク質Eph受容体に対するがん特異的抗体の作製を目指す。さらに、がん特異的な抗Eph受容体抗体のin vivoでの抗腫瘍効果の検討やその認識機構の解明を実施する。
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Outline of Annual Research Achievements |
Eph receptor B4 (EphB4)は乳がんや肺がんなどの複数のがんにおいて高発現している膜タンパク質であり、がん細胞の増殖、浸潤、転移、及び血管新生に寄与することが報告されている。しかし、EphB4は静脈内皮細胞を中心とした多くの正常細胞においても発現が認められ、副作用の観点から、がん細胞特異的なEphB4に対するモノクローナル抗体の開発が望まれている。そこで本研究では、がん細胞特異的に膜タンパク質を認識するモノクローナル抗体を作製する手法であるcancer-specific mAb (CasMab)法を用いて、がん細胞特異的な抗EphB4抗体の開発を目指している。 乳がん細胞株および乳がん組織のEphB4を特異的かつ高感度に検出できるB4Mab-7(IgG1, kappa)は、フローサイトメトリー(FCM)、ウェスタンブロッティング(WB)、及び免疫組織染色(IHC)の全ての実験手法に適応できる世界初の抗EphB4モノクローナル抗体として樹立された。本年度はがん特異的な抗EphB4抗体の樹立に加えて、B4Mab-7が他のがん種のEphB4を認識できるのか、EphB4のどの領域を認識しているのかエピトープ解析を中心に実施した。その結果、肺がん、大腸がん、胃がんなど複数のがん種の組織切片でEphB4を認識できることが明らかになった。 さらに、B4Mab-7がEphB4のどの領域を認識しているのか検討するために、欠失突然変異体を作製してエピトープ解析を実施した結果、EphB4のN末端側のフィブロネクチンIII型ドメインを認識することが示された。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
昨年度はCBIS法を用いてがん細胞に内在的に発現するEphB4を特異的、かつ高感度に認識し、フローサイトメトリーやウェスタンブロット、免疫組織染色といった、全てのアプリケーションに適応可能な抗EphB4モノクローナル抗体であるB4Mab-7の開発に成功した。そこで今年度はB4Mab-7のエピトープ解析を実施し、EphB4の認識部位の同定に成功した。 また、今年度は、がん細胞が発現するEphB4を特異的に認識するモノクローナル抗体を作製することを目標としていた。B4Mab-7以外にも約100種の抗EphB4モノクローナル抗体を樹立し、がん特異的な抗EphB4抗体の候補抗体を多数取得することができた。現在までに、B4Mab-7に関する論文および学会発表を行っている。そのため、おおむね順調な進展と評価した。
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Strategy for Future Research Activity |
がん特異的な抗EphB4モノクローナル抗体の作製に向けて、抗EphB4モノクローナル抗体を引き続き樹立していく。がん特異的な抗体のがん特異性の有無についてフローサイトメトリー解析を主軸とした網羅的なスクリーニングを実施する。さらに、がん特異的な抗体のエピトープ解析を行い、同定したエピトープ部位の正常細胞とがん細胞における糖鎖修飾などの違いを解析する予定である。
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Report
(2 results)
Research Products
(5 results)