Project/Area Number |
22KJ0299
|
Project/Area Number (Other) |
22J21263 (2022)
|
Research Category |
Grant-in-Aid for JSPS Fellows
|
Allocation Type | Multi-year Fund (2023) Single-year Grants (2022) |
Section | 国内 |
Review Section |
Basic Section 39010:Science in plant genetics and breeding-related
|
Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
福島 和紀 東北大学, 生命科学研究科, 特別研究員(DC1)
|
Project Period (FY) |
2023-03-08 – 2025-03-31
|
Project Status |
Granted (Fiscal Year 2023)
|
Budget Amount *help |
¥2,500,000 (Direct Cost: ¥2,500,000)
Fiscal Year 2024: ¥800,000 (Direct Cost: ¥800,000)
Fiscal Year 2023: ¥800,000 (Direct Cost: ¥800,000)
Fiscal Year 2022: ¥900,000 (Direct Cost: ¥900,000)
|
Keywords | 花粉吸水 / 和合受粉 / ライブイメージング / 自家不和合性 / ハマダイコン / S対立遺伝子 |
Outline of Research at the Start |
アブラナ科植物の多くは、他者の花粉では受精できるが自身の花粉では受精できないという性質である自家不和合性を持ち、その仕組みはS対立遺伝子によって制御されている。本研究では、ハマダイコンの自然集団で見出され、同定不可能であったS対立遺伝子のゲノム配列を新規に決定する。また、これらが同定不可能であった原因を既知のS対立遺伝子のゲノム配列との比較から明らかにする。最終的には、ハマダイコンの自然集団におけるS対立遺伝子の空間的分布の解析から、S対立遺伝子の多様性を維持する仕組みを明らかにする。
|
Outline of Annual Research Achievements |
花粉は、受粉後、雌しべの先端にある細胞から水が供給されることで膨らみ、花粉管を発芽させる。シロイヌナズナにおいては、この過程は、15~30分程度の時間で完了する。このとき、雌しべから花粉へ能動的に水を送っているが、どのような仕組みによって行われているのかは明らかにされていない。本年度は、昨年度に新たに構築したライブイメージング実験系により、シロイヌナズナの花粉吸水時における乳頭細胞の液胞動態を観察した。具体的には、①花粉への水の供給を阻害する化合物の探索、②ライブイメージングによる花粉への水供給時の細胞動態の観察を行った。①については、細胞骨格や細胞内物質輸送を阻害する化合物を複数試したところ、雌しべに処理した際に花粉への水供給を抑制する化合物を見つけることができた。②については、植物細胞における水の貯蔵庫である液胞に着目し、観察を行った。水の供給前、供給途中を比較すると、液胞形態に違いがみられた。この違いを定量的に比べるため、PIV(Particle Image Velocity)による画像解析を行い、液胞運動の速度を測ったところ、その差は見られなかった。一方で、画像相関係数を比較すると、受粉後の方が相関係数が高く、形態が維持される傾向にあることが分かった。さらに、①で見つけた化合物を処理すると、液胞形態に異常が生じた。 以上のことから、花粉への水の供給には、液胞が供給源として働いていることが分かった。
|
Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
当初の自家不和合性集団のS対立遺伝子の解析を研究計画に加えて、ライブイメージングにより花粉吸水を解析する新たな実験系での結果を得たため。
|
Strategy for Future Research Activity |
変異体の解析によって花粉への水供給のメカニズムを明らかにすることを目指す。これまでの解析結果を元にして、論文を投稿する。
|