Identification of novel genes regulating skeletal muscle plasticity by using the space environment.
Project/Area Number |
22KJ0397
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Project/Area Number (Other) |
22J10954 (2022)
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Research Category |
Grant-in-Aid for JSPS Fellows
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Allocation Type | Multi-year Fund (2023) Single-year Grants (2022) |
Section | 国内 |
Review Section |
Basic Section 59040:Nutrition science and health science-related
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Research Institution | University of Tsukuba |
Principal Investigator |
林 卓杜 筑波大学, 医学医療系, 特別研究員(PD)
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Project Period (FY) |
2023-03-08 – 2024-03-31
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Project Status |
Granted (Fiscal Year 2023)
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Budget Amount *help |
¥1,700,000 (Direct Cost: ¥1,700,000)
Fiscal Year 2023: ¥800,000 (Direct Cost: ¥800,000)
Fiscal Year 2022: ¥900,000 (Direct Cost: ¥900,000)
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Keywords | 骨格筋 / 筋線維タイプ / 筋萎縮 / 微小重力 / 月面重力 / 宇宙 / 筋再生 |
Outline of Research at the Start |
微小重力環境下において、ヒラメ筋は筋萎縮や筋線維タイプ移行を引き起こす。これまでに国際宇宙ステーションにおいて微小重力下や遠心機を用いて月面重力下(1/6 g)で飼育したマウスのヒラメ筋を解析してきた。ヒラメ筋重量は、月面重力と地上対照は同程度であり、微小重力で見られる筋重量の減少は見られなかった。今後、筋線維タイプの組織評価やRNAシークエンスによる遺伝子発現プロファイルを比較することで、重力に依存する筋萎縮や筋線維タイプ移行のメカニズムを明らかにする。
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Outline of Annual Research Achievements |
後肢骨格筋の内、ヒラメ筋は遅筋線維を多く含み抗重力筋とも呼ばれる。微小重力環境下において、ヒラメ筋は筋萎縮や筋線維タイプ移行を引き起こす。これまでに国際宇宙ステーションにおいて微小重力下や遠心機を用いて月面重力下(1/6 g)で飼育したマウスのヒラメ筋を解析してきた。月面重力におけるヒラメ筋は筋重量や筋断面積は地上対照と同程度であり筋萎縮は生じていないことがあきらかとなった。一方で免疫組織化学染色により筋線維タイプの速筋化について解析したところ、微小重力よりも程度は下がったものの月面重力でも速筋化は生じていた。つまり、骨格筋の量的変化と質的変化を制御する重力閾値はそれぞれ別々に存在していることが明らかとなった。 これらヒラメ筋についてRNAseqによる網羅的遺伝子変動解析を行ったところ、月面重力と微小重力の遺伝子発現変動パターンは類似しているものの、一部の遺伝子群については微小重力でのみ特異的に変動していることを見出した。これらの遺伝子変動について詳細に解析したところ、速筋線維(TypeIIb線維)を制御している主要因子としてLarge Maf群の同定に成功した。骨格筋において発現しているLarge Maf群(c-Maf, MafA, MafB)を骨格筋において欠損させたマウスでは、TypeIIb線維はほとんど消失しており、トレッドミルなどの運動能解析では持久力が向上することを見出すことができた。 また、以前に実施した微小重力と宇宙における人工重力1gのRNAseq解析によって得られた筋萎縮制御候補遺伝子のノックアウト(KO)マウスの主な表現型では、筋再生が遅れて生じることを見出してる。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
月面重力が骨格筋に与える影響を解析した成果は筆頭著者としてCommunications Biologyに筆頭著者として発表することができている。また、Large Maf群の解析成果はCell Reportsに共同著者として発表した。 一方で、当初予定していた骨格筋制御候補遺伝子に対するアデノ随伴ウイルス実験については、新規遺伝子の精査やウイルス作製に手こずり予定よりも遅れてしまっている。
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Strategy for Future Research Activity |
過去に抽出している2つの遺伝子について、2重欠損マウスの筋損傷実験を解析したところ野生型マウスよりも筋再生が遅れて生じることを見出している。今後このマウスの骨格筋幹細胞の増殖能や分化能を解析し、分子機構を解明していく予定である。 また、新たに得られた月面重力のRNAseq解析データを利用して、重力負荷の減弱による筋萎縮を誘導する主要因子の同定や分子機構のメカニズム解明を進めていきたい。
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Report
(1 results)
Research Products
(6 results)
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[Presentation] Lunar gravity prevents skeletal muscle atrophy, but not muscle fiber type transition2022
Author(s)
Takuto Hayashi1, Ryo Fujita2, Risa Okada3, Michito Hamada1, Riku Suzuki1, Sayaka Fuseya1, James Leckey1, Maho Kanai1, Yuri Inoue1, Shunya Sadaki1, Ayano Nakamura1, Yui Okamura1, Chikara Abe4, Hironobu Morita5, Masafumi Muratani6, Takashi Kudo1, Dai Shiba3, Satoru Takahashi1
Organizer
American Astronautical Society’s (AAS) 15th Wernher von Braun Memorial Symposium(Hantuvil)
Related Report
Int'l Joint Research
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[Book] 生化学会誌2022
Author(s)
林卓杜 工藤崇 高橋智
Total Pages
939
Publisher
公益社団法人 日本生化学会
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