Project/Area Number |
22KJ0449
|
Project/Area Number (Other) |
21J23365 (2021-2022)
|
Research Category |
Grant-in-Aid for JSPS Fellows
|
Allocation Type | Multi-year Fund (2023) Single-year Grants (2021-2022) |
Section | 国内 |
Review Section |
Basic Section 44030:Plant molecular biology and physiology-related
|
Research Institution | Saitama University |
Principal Investigator |
萩原 拓真 埼玉大学, 理工学研究科, 特別研究員(DC1)
|
Project Period (FY) |
2023-03-08 – 2024-03-31
|
Project Status |
Completed (Fiscal Year 2023)
|
Budget Amount *help |
¥2,200,000 (Direct Cost: ¥2,200,000)
Fiscal Year 2023: ¥700,000 (Direct Cost: ¥700,000)
Fiscal Year 2022: ¥700,000 (Direct Cost: ¥700,000)
Fiscal Year 2021: ¥800,000 (Direct Cost: ¥800,000)
|
Keywords | オジギソウ / 葉枕 / カルシウムシグナル / 電気シグナル / 傾性運動 / 電気生理 / Ca2+イメージング |
Outline of Research at the Start |
オジギソウ(Mimosa pudica)は、接触や傷害などの機械刺激に応答して、素早く葉を閉じるマメ科の植物である。これまでの研究により、刺激によって発生した活動電位が運動器官である葉枕まで伝達すると、葉枕が屈曲して葉が閉じることが示唆されているが、その分子機構には不明な点が多い。また、葉の高速運動は昆虫に対する防御運動であると推測されているが、実験的な裏付けは行われていない。 そこで本研究では、活動電位や高速運動への寄与が示唆されているCa2+に着目し、これらの現象の分子機構を検証することに加え、高速運動の生理学的意義も併せて明らかにすることを目指す。
|
Outline of Annual Research Achievements |
細胞レベルでCa2+シグナルと活動電位を測定するため、Ca2+バイオセンサーのGCaMP6fを発現するオジギソウの葉の葉柄の表面を削り、活動電位を伝播させる興奮性細胞を露出させようとしたが、どの細胞が興奮性細胞か決定することが困難であった。そこで、葉柄の代わりに、興奮性細胞を容易に判別できる小葉枕を使用することにした。GCaMP6fを発現するオジギソウの葉の小葉枕を切断し、活動電位を発生する運動細胞(皮層細胞)を表面に露出させ、共焦点レーザー顕微鏡のステージ上に固定した。ガラス微小電極を細胞に挿入したところ、負の電位差が記録された。この負の電位差は、過去に主葉枕の運動細胞で記録された静止膜電位の値に比較的近いことから、小葉枕の運動細胞の静止膜電位を記録することができたと考えられる。しかし、この状態で小葉枕に接触刺激を与えたが、Ca2+シグナルも活動電位も発生しなかった。 細胞レベルでのCa2+シグナルと活動電位の測定が困難であったため、広視野Ca2+イメージングと表面電位測定を組み合わせた系を使用して、羽片中軸を伝播する活動電位のメカニズムの推定を試みた。アニオンチャネルブロッカーとして使用されているアントラセン-9-カルボン酸を葉に処理すると、小葉を傷つけても、活動電位だけではなく、Ca2+シグナルの伝播も起こらなくなることが分かった。前年度までの成果と併せて考えると、活動電位の伝播にはCa2+とCl-の両方が必要な可能性がある。 現在までに得られた成果を総説にまとめて投稿し、国内の雑誌に受理された。成果を国際学会でも発表した。
|