Construction of snow ecosystem model for the purpose of assessing the impact of global warming on cryosphere
Project/Area Number |
22KJ0471
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Project/Area Number (Other) |
22J11017 (2022)
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Research Category |
Grant-in-Aid for JSPS Fellows
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Allocation Type | Multi-year Fund (2023) Single-year Grants (2022) |
Section | 国内 |
Review Section |
Basic Section 63010:Environmental dynamic analysis-related
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Research Institution | Chiba University |
Principal Investigator |
小野 誠仁 千葉大学, 融合理工学府, 特別研究員(DC2)
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Project Period (FY) |
2023-03-08 – 2024-03-31
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2023)
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Budget Amount *help |
¥1,700,000 (Direct Cost: ¥1,700,000)
Fiscal Year 2023: ¥800,000 (Direct Cost: ¥800,000)
Fiscal Year 2022: ¥900,000 (Direct Cost: ¥900,000)
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Keywords | 雪氷生物 / 積雪 / 氷河 / 雪氷藻類 / クマムシ / ワムシ / 生態系 / 樹林帯 |
Outline of Research at the Start |
氷河や積雪といった雪氷環境には,雪氷生物と呼ばれる寒冷な環境に適応した特殊な生物が生息している.近年の地球温暖化に伴う雪氷環境の縮小により,雪氷生物の繁殖や分布が制限される可能性がある一方で,雪氷環境の縮小がこれらの生物に与える影響は明らかになっていない.本研究ではこれらの生物の季節変動を時系列による試料採取に基づいて明らかにし,それぞれの生物の繁殖モデルを構築することで雪氷環境の変化に伴う雪氷生物の分布や個体数の変化を予測する.
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Outline of Annual Research Achievements |
2023年度は、6月末から7月初めにかけて米国アラスカ州グルカナ氷河において、雪氷藻類の繁殖により積雪表面が赤く色づいた赤雪の採取を行った。また、昨年度より引き続き実施していた、溶存有機態窒素の測定法を確立し、2022年および2023年に採取したグルカナ氷河のサンプルの分析を行った。その結果、積雪、氷表面に関わらず、溶存有機態窒素の豊富な地点で雪氷藻類が繁殖し、その後溶存有機態窒素が減少していることが明らかとなった。また、藻類の大きさや、種の多様性が、溶存有機態窒素の少ない地点で大きくなっていることが明らかになった。このことから、積雪生態系モデルの構築には、生物が栄養として利用する窒素(硝酸イオン、アンモニウムイオン)および溶存有機態窒素をパラメータとしたモデルの構築が必要である可能性が示された。中でもアンモニウムイオンに関しては、これまで行ってきた試料採取および保管方法では、分析までに濃度が有意に変化してしまう可能性を指摘いただき、現地でアンモニウムイオンを測定する方法の開発にも取り組んだ。現在、実施試験を終了しており、来年度以降の調査で導入、測定し、積雪生態系モデルのパラメータとしての導入を検討している。また、2023年度は最終年度であることから、研究機関全体を通して行った分析および得られた成果のうち、積雪内の雪氷生物の日周期および季節変動に関する成果を学術論文として執筆を進めると同時に、氷河上の雪氷生物の季節変化に関する結果を国内外の学会にて発表した。
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Report
(2 results)
Research Products
(10 results)