Establishment of a non-invasive early detection of lymphedema by subcutaneous adipose tissue assessment using high-precision EIT
Project/Area Number |
22KJ0485
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Project/Area Number (Other) |
22J21174 (2022)
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Research Category |
Grant-in-Aid for JSPS Fellows
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Allocation Type | Multi-year Fund (2023) Single-year Grants (2022) |
Section | 国内 |
Review Section |
Basic Section 90110:Biomedical engineering-related
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Research Institution | Chiba University |
Principal Investigator |
小川 良磨 千葉大学, 大学院工学研究院, 特別研究員(PD)
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Project Period (FY) |
2023-03-08 – 2025-03-31
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Project Status |
Granted (Fiscal Year 2023)
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Budget Amount *help |
¥2,500,000 (Direct Cost: ¥2,500,000)
Fiscal Year 2024: ¥800,000 (Direct Cost: ¥800,000)
Fiscal Year 2023: ¥800,000 (Direct Cost: ¥800,000)
Fiscal Year 2022: ¥900,000 (Direct Cost: ¥900,000)
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Keywords | 電気インピーダンス / トモグラフィ / スパースベイズ学習 / 画像再構成 / 可視化計測 |
Outline of Research at the Start |
リンパ浮腫は、リンパ管機能低下によって高膠質浸透圧のアルブミン等が皮下脂肪層間質に堆積し四肢がむくむ疾患である。主にがん治療の晩期障害として発症し、進行性の慢性疾患で、発症すれば完治が困難である一方、早期介入による適切なリスク管理は有効な発症抑止となる。リンパ浮腫早期発見に向け、本研究では、まず起立性浮腫発生時の皮下脂肪層の細胞外液の局所的可視化計測を電気インピーダンストモグラフィ(EIT)法により確立し、これをリンパ浮腫に適用し周波数解析等を組み合わせて改良することで、リンパ浮腫ケア最大の課題である早期発見を非侵襲・簡便に実現する技術を開発する。
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Outline of Annual Research Achievements |
本研究課題は、電気インピーダンス・トモグラフィ(EIT)法の高精度化による新たなリンパ浮腫早期発見法の確立を目的としており、2022年度は、本研究課題の1年目にあたる。本年度では、「皮下脂肪組織の局所的可視化計測」に関する研究を実施した。 従来のEIT法では、導電率の時間・空間変化が局所的に生じる場では、測定したインピーダンスに及ぼす影響が非常に小さく、導電率の局所的可視化計測は難しかった。そこで本研究では、このような可視化計測の問題を解決すべく、局所的変化を抽出可能なスパースベイズ学習(SBL)を用いた周波数差EIT(fdEIT)を提案した。提案手法は、ステップ1: ブロック列ベクトル形成、ステップ2: 導電率の先験情報を用いた皮下脂肪識別、ステップ3:時間相関抽出から構成される。提案手法を評価すべく、第一に、数値シミュレーションにより再構成画像の精度について検証した。皮下脂肪組織と筋肉であるバックグラウンドの導電率が大きく時間変化する場に対して、静脈付近の導電率の時間・空間局所的変化を抽出して、その精度を定性的に検討し、さらに、静脈・皮下脂肪組織・筋肉それぞれの導電率比をパラメータとして、定量的に検討した。第二に、健常者15名に対して長時間立位と脚拳上により下肢浮腫を発生させる実験を行い、細胞外液の時間・空間局所的変化の可視化計測を行った。皮下脂肪組織の空間平均導電率は、従来法である生体電気インピーダンス法(BIA)によるインピーダンスと強い正の相関を示し(相関係数0.715<R<0.957、n=15、p<0.05)、長時間立位時に減少し、脚拳上時に増加した。皮下脂肪組織の空間平均導電率は皮下細胞外液のナトリウムイオン濃度変化と関連し、導電率の局所的最大位置は大伏在静脈と関連していたことも確認した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
「レシオメトリック電圧比*Vを利用した脂肪層空間領域Ωの正確な識別法の構築」が、2022年度目標であったが、順調に進展し、学会誌への発表を達成した(Ryoma Ogawa, et al., IEEE Trans. on Inst. and Meas., 2022.)。さらに、その識別法を前処理として用いた高精度な画像再構成法として、局所的変化を抽出可能なスパースベイズ学習(SBL)を用いた周波数差EIT(fdEIT)を提案し、学会誌への発表を2報を達成した(①小川良磨ら,日本機械学会論文集(生体工学,医工学,スポーツ工学,人間工学),2022. ②Ryoma Ogawa, et al., IEEE Trans. on Inst. and Meas., 2022.)。 以上より、当初の計画通り順調に進展している。
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Strategy for Future Research Activity |
2022年度までに達成した、レシオメトリック電圧比*Vを利用した脂肪層空間領域Ωの正確な識別法の構築と、局所的変化を抽出可能なスパースベイズ学習(SBL)を用いた周波数差EIT(fdEIT)を提案し、健常者の起立性浮腫の評価に対して適用した。起立性浮腫は多くの浮腫疾患の基礎となることから、今後は、上記の起立性浮腫データに対してより詳細な周波数解析を実施することで、応用性を向上させる。具体的には、緩和時間分布(DRT)の解析を含めたナトリウム濃度やタンパク濃度に関する緩和周波数の特定を行う。また、上記の起立性浮腫データは下腿のみであったが、大腿用センサーも現在準備中であり、浮腫の3D分布の特性を評価する。
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Report
(1 results)
Research Products
(8 results)