Project/Area Number |
22KJ0503
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Project/Area Number (Other) |
20J40154 (2020-2022)
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Research Category |
Grant-in-Aid for JSPS Fellows
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Allocation Type | Multi-year Fund (2023) Single-year Grants (2020-2022) |
Section | 国内 |
Review Section |
Basic Section 17040:Solid earth sciences-related
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
藤 亜希子 (2020-2021, 2023) 東京大学, 地震研究所, 特任研究員
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Research Fellow |
藤 亜希子 (2022) 東京大学, 地震研究所, 特任研究員
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Project Period (FY) |
2023-03-08 – 2024-03-31
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2023)
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Budget Amount *help |
¥4,030,000 (Direct Cost: ¥3,100,000、Indirect Cost: ¥930,000)
Fiscal Year 2023: ¥1,300,000 (Direct Cost: ¥1,000,000、Indirect Cost: ¥300,000)
Fiscal Year 2022: ¥1,300,000 (Direct Cost: ¥1,000,000、Indirect Cost: ¥300,000)
Fiscal Year 2021: ¥1,300,000 (Direct Cost: ¥1,000,000、Indirect Cost: ¥300,000)
Fiscal Year 2020: ¥1,430,000 (Direct Cost: ¥1,100,000、Indirect Cost: ¥330,000)
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Keywords | 南海トラフ / スロー地震 / 非火山性微動 / 広帯域海底地震計 / DONET / 微動 / 海底地震計 / Tremor |
Outline of Research at the Start |
Toh et al., (2023)では、Tremorの(>1Hzで観測される小さなスロー地震)震源周辺の、強い地震波散乱を引き起こす構造の存在について初めて報告した。今後は以下の二点を実施する。 (1) 反射法探査データを利用し、Tremor震源近傍の強散乱体構造について定量的な制約を与える。 (2) 海底地震計観測網データを精査し、Toh et al., (2023)で報告したShort-duration tremor以外のTremorと普通地震の中間的な特徴を持つ地震イベントの有無を探索する。
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Outline of Annual Research Achievements |
プレート境界には、巨大地震を含む「普通地震」と、普通地震よりもゆっくりと断層がすべる「スロー地震」の二種類の断層すべりが存在し、それらを分ける成因の解明は地震学の重要課題である。本研究では、海底観測網DONETの地震計記録を精査し、小さなサイズのスロー地震である「微動」と「普通地震」の地震波形の違いを生み出す成因の解明に取り組んだ。
地震波形は「震源過程」と「伝播過程(構造特性)」の重ね合わせであり、微動と普通地震の波形の違いが、前者の「震源過程」にのみに起因すると従来考えられてきた。最終年度に出版したToh et al., (2023)では、それが後者の「伝播過程」にも起因する可能性を初めて指摘した。具体的には、まず、微動の中に普通地震並みに短いシグナル継続時間を呈するもの(~2s) を見出した。次に、微動のシグナル継続時間が、直上の観測点から少し離れた観測点へ急伸することを見出した。その特徴を、地震波伝播シミュレーションにより、震源近傍に泥パッチが点在する激しい地震波散乱構造で定性的に説明した。そして、スロー地震を普通地震と分ける要因が、震源域のこのような水/泥の存在形態(i.e. 大きなパッチ)に起因する可能性を指摘した。
更に、スロー地震発生域構造に関する幅広い空間スケールの観測データが、どれも短波長パッチ構造と調和的な構造を示唆することが分かってきた。そのような観測データの一つである海底下掘削データは、スロー地震発生域に高間隙水圧パッチが点在する構造を示唆する。そして、同じ領域で、反射法構造探査の反射シグナルは著しく低下する。この性質を利用し、地震波伝播シミュレーションにより、高間隙水圧パッチの空間スケールの制約に取り組んだ。その結果、反射シグナルの低下を説明するような構造では、各パッチが幅30m、厚さ5mよりも小さいことを示した。
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