Project/Area Number |
22KJ0557
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Project/Area Number (Other) |
21J20436 (2021-2022)
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Research Category |
Grant-in-Aid for JSPS Fellows
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Allocation Type | Multi-year Fund (2023) Single-year Grants (2021-2022) |
Section | 国内 |
Review Section |
Basic Section 61040:Soft computing-related
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
鳥取 岳広 東京大学, 情報理工学系研究科, 特別研究員(DC1)
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Project Period (FY) |
2023-03-08 – 2024-03-31
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2023)
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Budget Amount *help |
¥2,200,000 (Direct Cost: ¥2,200,000)
Fiscal Year 2023: ¥700,000 (Direct Cost: ¥700,000)
Fiscal Year 2022: ¥700,000 (Direct Cost: ¥700,000)
Fiscal Year 2021: ¥800,000 (Direct Cost: ¥800,000)
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Keywords | 理論生物学 / 最適制御理論 / 最適推定理論 / 確率最適制御理論 / 部分観測確率制御 / 分散型確率制御 / 平均場確率制御 / 限定合理性 / 制御理論 / 最適制御 / 確率制御 / 記憶 / 平均場制御 / control as inference |
Outline of Research at the Start |
生物集団が餌などの目標をどのように協力して効率的に探索しているのかは古くから研究されている重要な生物学的問題であり、その探索戦略を理解することは工学的応用においても重要である。しかし、匂いなどの補助情報の観測や生成より生物集団の探索戦略がどのように変化するのかは、その数学的困難さから十分に理解されていなかった。本研究では生物集団にも適用可能な新しい最適制御理論を構築することで、補助情報の観測・生成を伴う生物集団の最適探索戦略を明らかにすることを目指す。
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Outline of Annual Research Achievements |
本年度は前年度までの個体の最適探索戦略の研究を継続するとともに、それを集団へと拡張することで、本研究課題の最終目標である集団の最適探索戦略の研究に取り組んだ。より具体的には次の2つの研究を実施した。 【1】前年度は我々が新しく構築した個体の最適制御理論を個体の探索問題に適用することで、過去の補助情報の観測をどのような状況下では記憶すべきで、どのような状況下では記憶すべきではないかを示す記憶の相転移を明らかにした。本年度ではこの記憶の相転移についてより一層詳しく解析を進めることで、そのメカニズムを明らかにした。具体的には、記憶の相転移が推定誤差最小化とエネルギー消費最小化のトレードオフ構造に起因することを明らかにした。本研究成果は日本物理学会で学生優秀発表賞、新学術領域研究「情報物理学でひもとく生命の秩序と設計原理」領域会議では領域研究賞を受賞した。 【2】本年度は前年度まで我々が新しく構築してきた個体の最適制御理論を集団の最適制御理論に拡張した。一般に集団の最適制御理論では、エージェントは制御対象の状態だけでなく他のエージェントの行動も推定して最適な制御を決定する必要があるため、解くことが非常に困難だった。本研究では前年度まで我々が着目してきたエージェントの計算リソース制限と平均場制御理論の最先端の手法を組み合わせることで、このような集団の最適制御理論の問題が解決できることを明らかにした。これにより補助情報の観測・生成を伴う集団の最適制御理論を提案することができた。本研究成果は査読ありの論文で発表をし、システム制御情報学会で学生発表賞を受賞した。 本研究では研究期間全体を通じて、補助情報の観測・生成を伴う個体・集団の新しい最適制御理論を構築し、それを応用することで、個体・集団の新しい情報処理戦略・探索戦略を明らかにすることができた。
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