トポロジカルナノワイヤーの作製及び表面輸送特性の電界制御と力学制御
Project/Area Number |
22KJ0610
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Project/Area Number (Other) |
21J20969 (2021-2022)
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Research Category |
Grant-in-Aid for JSPS Fellows
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Allocation Type | Multi-year Fund (2023) Single-year Grants (2021-2022) |
Section | 国内 |
Review Section |
Basic Section 29010:Applied physical properties-related
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
宮崎 優 東京大学, 工学系研究科, 特別研究員(DC1)
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Project Period (FY) |
2023-03-08 – 2024-03-31
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Project Status |
Granted (Fiscal Year 2023)
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Budget Amount *help |
¥2,200,000 (Direct Cost: ¥2,200,000)
Fiscal Year 2023: ¥700,000 (Direct Cost: ¥700,000)
Fiscal Year 2022: ¥700,000 (Direct Cost: ¥700,000)
Fiscal Year 2021: ¥800,000 (Direct Cost: ¥800,000)
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Keywords | 磁性 / トポロジカル物性 / 表面弾性波 / スピントロニクス / ナノワイヤ / ナノテクノロジ |
Outline of Research at the Start |
トポロジーで特徴づけられるナノ量子物性は近年基礎研究の領域で注目されているが、未だ実用的なデバイスの実現に貢献できているとは言い難い。本研究では電場や歪みなどの外場と結合した自由度を通じてトポロジカル物性を制御し、トポロジカルナノデバイスの実用化を目指す。 具体的にはトポロジカルディラック半金属と呼ばれる物質のナノワイヤをゲート電極や曲げを活用して表面状態を制御する。 またスキルミオンと呼ばれるトポロジカル磁気構造についても他自由度との相互作用による制御を試みる。
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Outline of Annual Research Achievements |
今年度はトポロジカルナノ構造の一種であるスキルミオンの力学的制御手法の提案とシミュレーションを行った。スキルミオンはトポロジーに由来する効果で安定に存在することができるため、メモリーなどの情報担体として期待されている。スキルミオンの駆動方法として電流によってスキルミオンを押し出すというアプローチがよく研究されているが、駆動時に進行方向と垂直方向にも曲がってしまうスキルミオンホール効果が応用における一つの障壁となっている。 そこで本研究では電流ではなく薄膜基板の歪みである表面弾性波を用いてスキルミオンを直進させるデバイスを提案した。前述した電流によるスキルミオンの「押し出し」によるアプローチではなく「閉じ込める」というアプローチである。これは分子の質量測定や量子計算などの装置に用いられるイオントラップと呼ばれる装置と類似の原理である。イオンの場合と異なり、スキルミオンの場合はトポロジーに由来する横方向の力が加わるが、閉じ込めにおいては横方向の力に対応する共鳴が重要であることがわかった。また、閉じ込め位置をずらすことでスキルミオンが追従することも確かめ、直線運動だけでなく、指定した経路を自由に移動できる手法であることもシミュレーションによって明らかにした。本研究で提案したデバイスは櫛形電極、圧電基板、磁性体薄膜の3つの要素からなる非常に単純なデバイス構造である点、閉じ込め位置を指定できるため精密駆動に長けている点が従来手法より優れる。 本研究の成果は日本物理学会2022年秋季大会で発表され、Scientific Reports誌から出版された。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
トポロジカル物質のヒ化カドミウムナノワイヤーの扱いについては安全性や環境配慮の観点から現状の設備では難しく、当初の計画通りではないが、同じくトポロジーに関連するスキルミオン系のシミュレーションにおいて予期せぬ進展があった。提案した手法は基板の歪みの波動である表面弾性波を用いた単純なデバイス構造であり、すぐにでも実証実験が可能であると考えられる。当初の想定とは異なるが、トポロジカルナノ構造の力学的な制御をシミュレーション上で達成しており、物質のトポロジーを力学的に制御する新しい道筋を切り開いたと考えている。 また、並行して機械学習を用いた遍歴電子と局在スピンが結合した系のシミュレーションの高速化・大規模化のプログラムを開発中である。すでに大枠は完成しており、現在はこのプログラムを用いたスキルミオン系の探索を行っている。
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Strategy for Future Research Activity |
当初の計画にはなかったが、スキルミオン系のダイナミクスシミュレーションにおいてさらなる展開が見込めそうなことから、重点的に調査を行う予定である。具体的には遍歴電子(伝導電子)と局在スピンがカップリングする系において、スキルミオン結晶の存在が報告されているが、遍歴電子のシミュレーションの計算コストが非常に大きいことからシミュレーションサイズ及びシミュレーション時間に制約がある。そこで遍歴電子のシミュレーションを深層学習において代替することで、ダイナミクスシミュレーションの高速化・大規模化を試みる。遍歴電子を電界制御などによって変調することで、トポロジカル磁気構造の探索を目指す。
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Report
(2 results)
Research Products
(6 results)