視聴覚特徴量に基づく感性的価値の脳情報処理機構の解析
Project/Area Number |
22KJ0703
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Project/Area Number (Other) |
21J23151 (2021-2022)
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Research Category |
Grant-in-Aid for JSPS Fellows
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Allocation Type | Multi-year Fund (2023) Single-year Grants (2021-2022) |
Section | 国内 |
Review Section |
Basic Section 10040:Experimental psychology-related
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
小川 成美 (2021, 2023) 東京大学, 総合文化研究科, 特別研究員(DC1)
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Research Fellow |
小川 成美 (2022) 東京大学, 総合文化研究科, 特別研究員(DC1)
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Project Period (FY) |
2023-03-08 – 2024-03-31
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2023)
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Budget Amount *help |
¥1,300,000 (Direct Cost: ¥1,300,000)
Fiscal Year 2023: ¥700,000 (Direct Cost: ¥700,000)
Fiscal Year 2022: ¥400,000 (Direct Cost: ¥400,000)
Fiscal Year 2021: ¥500,000 (Direct Cost: ¥500,000)
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Keywords | 視覚 / 聴覚 / 特徴量 / 脳波 / 感性的価値 |
Outline of Research at the Start |
人間は網膜に映った画像から外界の様子を把握するだけでなく,物体・情景などに対し,心地よい・気持ち悪いなどの感性的な価値を判断することができる.近年の研究から,これらの判断が画像そのものが持つ特徴に基づいていること,物体認識とは異なる処理経路で行われている可能性が示唆されている. 本研究はこのような視覚情動処理のメカニズムを画像特徴解析,心理物理学実験,脳波解析を組み合わせた統合的アプローチにより検討する.また,視覚刺激だけでなく聴覚刺激についても同様の検討を行い,最終的には上述の研究結果に基づいた感性的価値の予測モデルを提案する.
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Outline of Annual Research Achievements |
人間は,様々な感覚刺激に対し,心地よさ・気持ち悪さ,恐怖などの多様な感性的価値を見出します.本研究は心理物理学実験,脳波解析,刺激特徴解析を組み合わせた統合的分析を基調として,この感性的な価値判断を支える脳情報処理機構の一端を解明することを目指しました.本研究では以下の諸点について検討し成果を得ました.(1)統計量を様々に変化させた人工的な視覚ノイズの感性的価値(心地よさ・気持ち悪さ)を被験者に評価させる実験を行い,先行研究で言及される空間周波数・方位特性の他にも,時間周波数と画像要素の運動方向のばらつきが動的バンドパスノイズの感性的価値の判断に大きな影響を与えることを明らかにしました.この成果は国際会議で発表され,原著論文として投稿済みです.(2) 多種多様な自然表面の画像に対する視覚誘発電位が表面に対する感性評価(心地よさ・気持ち悪さ)および画像の特徴とどのような関係にあるのかを逆相関解析の手法を駆使して分析しました.その結果,後頭葉において表面画像の感性的価値に関連する素早い脳波成分を抽出し,かつそれらが感性的価値に関連する低次の画像統計量に対する脳波成分とほぼ重複することを発見しました.この成果は,国内外の学会で発表されました.また,感覚刺激の特徴量に焦点を当てたこのアプローチを引き続き活用し,現在,聴覚刺激に対する感性的価値と音響特徴の関係の特徴についても心理物理実験と脳波計測の両面で検討を進めました.
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Report
(3 results)
Research Products
(4 results)