Project/Area Number |
22KJ0713
|
Project/Area Number (Other) |
22J00058 (2022)
|
Research Category |
Grant-in-Aid for JSPS Fellows
|
Allocation Type | Multi-year Fund (2023) Single-year Grants (2022) |
Section | 国内 |
Review Section |
Basic Section 59020:Sports sciences-related
|
Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
欠畑 岳 東京大学, 総合文化研究科, 特別研究員(PD)
|
Project Period (FY) |
2023-03-08 – 2025-03-31
|
Project Status |
Granted (Fiscal Year 2023)
|
Budget Amount *help |
¥4,420,000 (Direct Cost: ¥3,400,000、Indirect Cost: ¥1,020,000)
Fiscal Year 2024: ¥1,430,000 (Direct Cost: ¥1,100,000、Indirect Cost: ¥330,000)
Fiscal Year 2023: ¥1,430,000 (Direct Cost: ¥1,100,000、Indirect Cost: ¥330,000)
Fiscal Year 2022: ¥1,560,000 (Direct Cost: ¥1,200,000、Indirect Cost: ¥360,000)
|
Keywords | 相反抑制 / 脊髄刺激法 / 脊髄反射 / 大腿筋 / tSCS(脊髄刺激法) |
Outline of Research at the Start |
本研究では、トップスプリンターの優れた大腿筋の制御メカニズムを脊髄・脳レベルで解明する。まず初年度は、これまでの手法を踏襲し「走パフォーマンス」を取得する。二年目以降では、受入研究室が得意とする神経生理学的手法を駆使し脳-脊髄神経制御の特徴を捉える。具体的には、脊髄反射(脊髄電気刺激法)、脳機能(fMRI:脳機能イメージング法)の計測である。そして、実験Ⅰの「走パフォーマンス」と、実験Ⅱ・Ⅲで取得する脳-脊髄神経の変数の多変量解析を施すことで、トップスプリンターに特異的な大腿筋の脳-脊髄神経機構の解明へ繋げる。
|
Outline of Annual Research Achievements |
ヒトの筋-神経制御のひとつに、主働筋が収縮(興奮= on)すると同時に、拮抗筋へは弛緩(抑制= off)の命令が送られる相反抑制という脊髄レベルでの神経制御機構が存在する。主働筋と拮抗筋の同時収縮は、素早い関節運動を阻害してしまう。そのため、主働筋への興奮の指令と協調し、対にある拮抗筋を抑制する相反抑制は、スプリント中の素早い下肢動作を可能にする合目的的な筋-神経制御であるといえよう。したがって、トップスプリンターは、優れた大腿筋の相反抑制の特性を有している可能性がある。 本年度は、大腿筋における「相反抑制」の定量を試みた昨年度までの実験データについて解析を施し、その結果を国際学会と国際紙にて報告した。本研究では、受入研究室が得意とする複数筋から同時に脊髄反射を誘導する手法である脊髄刺激法(tSCS)により、大腿二頭筋から誘導される脊髄反射を記録し、大腿直筋への電気刺激の有無による反射振幅値を比較した。その結果、ある刺激間隔において大腿直筋へ電気刺激を加えることで、大腿二頭筋の反射振幅値が有意に抑制されることを示した。本研究課題のメインテーマである、ヒト大腿部における「相反抑制」の存在を明らかにすることができた。今後、アスリート群とコントロール群による「相反抑制」の程度の強さについて追加解析を進め、アスリートの神経可塑性に迫る予定である。
|
Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
当初の計画通り、大腿筋の相反抑制の定量に関する実験を順調に進めることができ、国際学会での発表および国際紙への論文掲載を果たした。
|
Strategy for Future Research Activity |
これまでに取得した計測手法を応用し、「大腿筋の相反抑制」の程度について、異なる刺激間隔や競技特性の有無などについて検討を進めていく。
|