Project/Area Number |
22KJ0868
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Project/Area Number (Other) |
22J12466 (2022)
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Research Category |
Grant-in-Aid for JSPS Fellows
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Allocation Type | Multi-year Fund (2023) Single-year Grants (2022) |
Section | 国内 |
Review Section |
Basic Section 37030:Chemical biology-related
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
三浦 敬 東京大学, 理学系研究科, 特別研究員(DC2)
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Project Period (FY) |
2023-03-08 – 2024-03-31
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2023)
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Budget Amount *help |
¥1,700,000 (Direct Cost: ¥1,700,000)
Fiscal Year 2023: ¥800,000 (Direct Cost: ¥800,000)
Fiscal Year 2022: ¥900,000 (Direct Cost: ¥900,000)
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Keywords | ペプチド / 特殊環状ペプチド / 非天然アミノ酸 / 翻訳 / γ-アミノ酸 / 阻害剤 / リボソーム / δ-アミノ酸 |
Outline of Research at the Start |
γ-アミノ酸およびδ-アミノ酸は、天然生理活性ペプチドの部分構造に含まれることや、ペプチドの二次構造安定化への寄与が知られている。これらの非天然アミノ酸を含有するペプチドライブラリを構築し、スクリーニングを行うことにより、新規薬剤候補ペプチドの取得が可能になると期待される。本研究では、既存の特殊ペプチド翻訳合成法を改良し、ペプチドライブラリへのγ-アミノ酸およびδ-アミノ酸の翻訳導入を目指す。さらに、RaPID display法による標的結合ペプチドのセレクションを実施する。
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Outline of Annual Research Achievements |
薬剤候補ペプチドの探索において、構造多様性に富むペプチドライブラリを構築し、ハイスループットスクリーニングへと適用することが有効である。ペプチド鎖に非天然アミノ酸のγ-アミノ酸等を導入することで、タンパク質性アミノ酸のみからなるペプチドには見られない特殊な二次構造を誘起させることが可能であり、薬剤として必要なペプチダーゼ耐性や細胞膜透過性への寄与が期待される。中でも、γ-アミノ酸に加えてD-アミノ酸やβ-アミノ酸といった非天然アミノ酸を複数導入したペプチド(L-α/D-α/β/γ-ハイブリッドペプチド)は、ペプチダーゼ耐性のさらなる向上が期待される。そのうえ、L-α/D-α/β/γ-ハイブリッドペプチドライブラリは従来までのペプチドライブラリには成しえない構造多様性を持つことから、さらなる標的結合能や標的特異性の向上が期待される。昨年度までに最適化した翻訳系を用いて、本年度はL-α/D-α/β/γ-ハイブリッドペプチドライブラリを新規に作成し、RaPIDディスプレイによるスクリーニングを遂行した。 細胞膜受容体IFNGR1に対するスクリーニングの結果、標的結合能がナノモーラーレベルのL-α/D-α/β/γ-ハイブリッドペプチドが複数得られた。また、これらのペプチドはin vitroでIFNGR1/IFN-γタンパク質間相互作用を阻害すること確認された。さらに、含まれるγ-アミノ酸、D-アミノ酸、およびβ-アミノ酸はペプチダーゼ耐性や阻害活性に大きく寄与することが示された。したがって、本研究はペプチドスクリーニングにおける探索可能なケミカルスペースの拡大に貢献したうえに、構築された本ライブラリは今後多くの標的への応用が期待される。
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