Project/Area Number |
22KJ0886
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Project/Area Number (Other) |
22J12842 (2022)
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Research Category |
Grant-in-Aid for JSPS Fellows
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Allocation Type | Multi-year Fund (2023) Single-year Grants (2022) |
Section | 国内 |
Review Section |
Basic Section 64030:Environmental materials and recycle technology-related
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
加来 悠人 東京大学, 農学生命科学研究科, 特別研究員(DC2)
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Project Period (FY) |
2023-03-08 – 2024-03-31
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2023)
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Budget Amount *help |
¥1,700,000 (Direct Cost: ¥1,700,000)
Fiscal Year 2023: ¥800,000 (Direct Cost: ¥800,000)
Fiscal Year 2022: ¥900,000 (Direct Cost: ¥900,000)
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Keywords | キチン / キチンナノファイバー / 生分解性ポリマー / マイクロ粒子 / 固体吸着 / 吸着剤 |
Outline of Research at the Start |
本研究は、天然多糖の一種であるキチンの利用拡大を目的としている。キチンには生体適合性や抗菌性、創傷治癒促進効果といった他の天然多糖類には無い機能性があり、化粧品や医療分野での利用が期待されている。そしてキチンから得られる新規ナノ材料であるキチンナノファイバー(ChNF)が近年注目されている。本研究ではChNFの新規形態として、表面がChNFで覆われた生分解性マイクロ粒子に着目して研究を進めている。
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Outline of Annual Research Achievements |
天然多糖類の一種であり、主に甲殻類の殻に豊富に存在する海洋バイオマスであるキチンは、抗菌性や創傷治癒促進効果などの特徴を有し、化粧品や医療分野を中心に活用が期待される。特に、キチンに軽微な粉砕処理を施すことで得られるキチンナノファイバー(ChNF)は、繊維形状の新規ナノ材料として注目されている。本研究では、ChNFの新たな材料形態を探索するために、表面がChNFで被覆された生分解性マイクロ粒子を調製し、各種特性を解析した。 海洋において良好に生分解することが知られる酢酸セルロースをコアのマイクロ粒子として使用し、粒子表面をChNFで被覆する新規手法を開発した。本手法はChNF水分散液のpHを調整した上でポリマーを加えて撹拌するという、極めて簡便かつ有機溶媒を使用しない環境にやさしい手法である。水中において、疎水性のポリマーに水酸化物イオンが優先的に吸着され、静電相互作用によってカチオン性のChNFが吸着したと考えられる。また、本手法の適用はマイクロ粒子に限定されず、任意形状のポリマー材料に対して被覆を行なうことが可能である。 粒子表面にChNF由来のアミノ基が存在することから、得られた粒子はカチオン性を示した。そこで、カチオン性を活用した吸着能の評価を行なったところ、本粒子はアニオン性の染料を良好に吸着することが示され、ChNFを粒子表面に被覆させることで新たな機能性を付与できることを実証した。
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