Project/Area Number |
22KJ0904
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Project/Area Number (Other) |
22J13408 (2022)
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Research Category |
Grant-in-Aid for JSPS Fellows
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Allocation Type | Multi-year Fund (2023) Single-year Grants (2022) |
Section | 国内 |
Review Section |
Basic Section 34010:Inorganic/coordination chemistry-related
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
小野瀬 雅穂 東京大学, 工学系研究科, 特別研究員(DC2)
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Project Period (FY) |
2023-03-08 – 2024-03-31
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Project Status |
Declined (Fiscal Year 2023)
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Budget Amount *help |
¥1,700,000 (Direct Cost: ¥1,700,000)
Fiscal Year 2023: ¥800,000 (Direct Cost: ¥800,000)
Fiscal Year 2022: ¥900,000 (Direct Cost: ¥900,000)
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Keywords | 高圧合成法 / 第一原理計算 / ペロブスカイト型酸化物 |
Outline of Research at the Start |
立方晶ペロブスカイト型鉄酸化物SrFeO3は、異常高原子価状態のFe4+の存在を背景として、トポロジカルな磁性相を含む多彩ならせん磁性相を発現する。本研究では同じくFe4+を含む正方晶のAサイト秩序型ペロブスカイト酸化物を対象として高圧合成法により新物質探索を行い、結晶の対称性の制御を通したさらなる新奇トポロジカルらせん磁性相の開拓を試みる。 Aサイトイオンの組成や秩序様式にはいくつかのパターンが存在するため、本研究では第一原理計算を活用して高圧下での結晶構造の安定性に基づく候補物質のスクリーニングや合成経路の検討を実施し、より少ない高圧合成回数で見通しよく目的物質を得ることを目指す。
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Outline of Annual Research Achievements |
異常高原子価状態のFe4+を含むペロブスカイト型鉄酸化物SrFeO3は、強いdp混成を背景として、幾何学的フラストレーションのないシンプルな立方晶構造でありながら多彩なmulti-qらせん磁性相を示すことから注目を集めてきた。しかしFe4+を含む系は準安定であり、合成の難しさから関連物質における新奇らせん磁性相の開拓が遅れてきた。そこで本研究では、Ca, Baがc軸方向にオーダーしたAサイト秩序ペロブスカイト型鉄酸化物に注目し、高圧合成法による新物質開拓をおこなった。 合成を試みた物質が新物質であったことから、第一原理計算を用いた結晶構造の熱力学的安定性の評価に基づき高圧合成を試みる候補物質のスクリーニングと合成経路の検討を実施し、目的物質の合成をより少ない回数で見通しよくおこなうことを目指した。常圧下・高圧下におけるconvex hullの作成の結果、酸素欠損型の2種類の新規Aサイト秩序相CaBaFe2O5, Ca(Ba0.9Ca0.1)2Fe3O8について、高圧下で安定化する傾向が予測され、それらを高圧合成法により実際に合成することに成功した。さらに、得られた酸素欠損相に対してオゾンを用いたトポタクティックな低温酸化を試み、部分的な酸素充填をおこなうことに成功した。また、酸素充填後のCa(Ba0.9Ca0.1)2Fe3O9-δにおいて、multi-qらせん磁気秩序の可能性にも期待できる新奇磁気相の発現を見出した。これらの結果は高圧合成法による新物質開拓における計算科学的アプローチの有効性を示すもので、今後の準安定強相関酸化物の開拓のさらなる加速につながることが期待される。
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Research Progress Status |
翌年度、交付申請を辞退するため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
翌年度、交付申請を辞退するため、記入しない。
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