Project/Area Number |
22KJ0942
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Project/Area Number (Other) |
22J14319 (2022)
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Research Category |
Grant-in-Aid for JSPS Fellows
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Allocation Type | Multi-year Fund (2023) Single-year Grants (2022) |
Section | 国内 |
Review Section |
Basic Section 20010:Mechanics and mechatronics-related
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
金子 真悟 東京大学, 工学系研究科, 特別研究員(DC2)
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Project Period (FY) |
2023-03-08 – 2024-03-31
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2023)
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Budget Amount *help |
¥1,700,000 (Direct Cost: ¥1,700,000)
Fiscal Year 2023: ¥800,000 (Direct Cost: ¥800,000)
Fiscal Year 2022: ¥900,000 (Direct Cost: ¥900,000)
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Keywords | マイクロ流体チップ / Lab on a chip / 画像認識 / 高速溶液置換 / 膜透過率 / ドロップレットマイクロ流体力学 / 藍藻 / MEMS |
Outline of Research at the Start |
本研究計画は,デバイスの要素技術,システム開発,細胞計測の技術開拓の3段階に分けられる.デバイスの要素技術では,単一細胞を安定的に均一溶液環境に留めるための液滴生成技術が要素技術になる.液滴生成技術では,液体架橋を利用した単一液滴の生成と高速溶液置換技術に取り組む.システム開発では,画像認識技術と光学操作技術を組み合わせることで単一細胞の形状や個数を考慮した細胞搬送を目指す.細胞計測においては,環境刺激に対する応答を相対体積として画像情報から解析する.取得された相対体積から細胞膜の水と溶質の透過率を測定することで膜タンパク質の環境応答を特徴づける.
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Outline of Annual Research Achievements |
研究課題の「液体架橋を用いた局所環境制御による光合成細胞評価技術の開拓」は,高速溶液置換技術を確立し,単一細胞に高速浸透圧刺激応答を与えた際の過渡応答から細胞の表面やバルクの特性評価が目的である.令和4年度までに,マイクロ流体チップを用いた高速溶液置換技術を確立しており,令和5年度は(Ⅰ)高速浸透圧刺激に対する単一細胞の過渡応答特性の評価,(Ⅱ)計測サンプル数向上に向けた細胞集積化,(Ⅲ)マイクロ流体チップの蛍光観察における確度向上に従事した.(Ⅰ)過渡応答特性の評価では,細胞の浸透圧刺激中の細胞膜破裂の有無に着目し,水透過率と体積弾性率を物理モデルから推定した.計測結果から,細胞膜破裂に至る細胞は,水透過率が大きく,体積弾性率が小さいことを定量的に明らかにした.(Ⅱ)これまで細胞をトラップするための接着タンパク質が均一に成膜され,細胞凝集を起こし一度に計測できる細胞集積密度が小さい問題があった.この問題に対して,直描による親疎水パターニングとPluronic F108界面活性剤を利用することで計測対象と同等な2 μmピッチの単一細胞配列を実現し細胞集積密度を向上させた.(Ⅲ)これまで作製したマイクロ流体チップは,蛍光観察においては,SU-8が自家蛍光を有するため細胞の背景ノイズとなる問題があった.この問題に対して,SU-8と同等の剛性であり自家蛍光のないCOPに着目した.COPにSOIウェーハを二段エッチングしたモールドパターンすることでマイクロ流体チップを作成した.以上のように,高速溶液置換による過渡特性計測における計測サンプル数の向上,蛍光観察における背景ノイズのデバイス性能の向上,単一細胞計測をすることで細胞膜の水透過率,体積弾性率に代表される表面,バルク特性を評価することを達成した.
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