Project/Area Number |
22KJ0975
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Project/Area Number (Other) |
22J15092 (2022)
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Research Category |
Grant-in-Aid for JSPS Fellows
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Allocation Type | Multi-year Fund (2023) Single-year Grants (2022) |
Section | 国内 |
Review Section |
Basic Section 59020:Sports sciences-related
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
柄澤 拓也 東京大学, 総合文化研究科, 特別研究員(DC2)
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Project Period (FY) |
2023-03-08 – 2024-03-31
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2023)
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Budget Amount *help |
¥1,700,000 (Direct Cost: ¥1,700,000)
Fiscal Year 2023: ¥800,000 (Direct Cost: ¥800,000)
Fiscal Year 2022: ¥900,000 (Direct Cost: ¥900,000)
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Keywords | Metabolic flexibility / 高糖質食 / 高脂質食 / ラット / メタボリックフレキシビリティー / 高脂肪食 / 糖質酸化量 |
Outline of Research at the Start |
持久的競技選手には、低強度運動時において主に利用される脂質と、高強度運動時の主要なエネルギー基質である糖質の両方の利用能力を高めつつ、必要に応じてそれら使い分ける能力「代謝の柔軟性」が求められる。しかしながら、スポーツ栄養学分野でこれまでに考案されてきた栄養戦略の多くは、糖質と脂質のいずれかの利用能力を高められるものの、もう一方のエネルギー基質の利用能力を低下させてしまうような代謝の柔軟性の低いものとなっている。本研究では、糖質と脂質の摂取量を1日ごとに大きく変動させる新たな栄養戦略により、代謝の柔軟性、さらには、持久的運動能力を向上させることができるのか、実験動物を用いて検討する。
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Outline of Annual Research Achievements |
本研究では、それぞれ糖質と脂質の利用能力を高めることが知られている高糖質食および高脂質食を1日ごとに交互に摂取する食事法(HYBRID法)によって、糖質と脂質を状況に応じて適切に使い分ける能力(Metabolic flexibility:代謝の柔軟性)を高めることができるのか、実験動物を対象として検証することを目的とした。昨年度は、ラットにHYBRID法を実施することで、HYBRID法と摂取する栄養素の総量が等しくなるように作製した食事(高糖質食と高脂質食の中間の組成の食事)を毎日摂取させた場合(CON群)と比較して、絶食時から高糖質食の摂食時に移行した際における糖質酸化量の増加が促進されることが明らかとなった。今年度は、HYBRID法が外因的に摂取したエネルギー基質の利用に及ぼす影響を栄養素別(糖質 vs. 脂質)に評価した。その結果、経口糖負荷試験時における血中グルコース濃度の曲線下面積(AUC)においては食事間で有意な差は認められなかったものの、経口脂質負荷試験時における血中トリグリセリド濃度のAUCはCON群と比較してHYBRID群で有意に低い値を示した。すなわち、HYBRID法によって脂質の利用能力が向上する可能性が示唆された。以上の結果から、栄養素の摂取総量が同等であっても、糖質と脂質の摂取割合を1日ごとに大きく変化させることにより、代謝の柔軟性を高めることができるという可能性が示された。
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