走パフォーマンス規定因子としての個人間運動同期の解明
Project/Area Number |
22KJ0990
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Project/Area Number (Other) |
22J15395 (2022)
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Research Category |
Grant-in-Aid for JSPS Fellows
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Allocation Type | Multi-year Fund (2023) Single-year Grants (2022) |
Section | 国内 |
Review Section |
Basic Section 59020:Sports sciences-related
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
古川 大晃 東京大学, 総合文化研究科, 特別研究員(DC2)
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Project Period (FY) |
2023-03-08 – 2024-03-31
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2023)
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Budget Amount *help |
¥1,700,000 (Direct Cost: ¥1,700,000)
Fiscal Year 2023: ¥800,000 (Direct Cost: ¥800,000)
Fiscal Year 2022: ¥900,000 (Direct Cost: ¥900,000)
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Keywords | 同期現象 / 走運動 / パフォーマンス / 生理 / 心理 / 走動作 / 視覚 / 聴覚 / ランニング / 同期 / ピッチ / 心拍数 / 主観的運動強度 |
Outline of Research at the Start |
私たちは自分の動きを無意識に相手の動きに合わせてしまう。こうした「個人間の運動同期」は、日常生活場面だけでなく、スポーツ競技場面でも生じている可能性があり、パフォーマンスに影響を及ぼしていると考えられるものの、未だ不明確である。本研究では、深層学習によってヒトの関節の位置座標を抽出する技術を用いて、マラソンレース等の動画を解析し、個人間の運動同期が実際の競技場面でも生じているのか、その定量化を行う。また、実験室での実験により、個人間の運動同期がパフォーマンスに及ぼす影響の定量化を行う。
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Outline of Annual Research Achievements |
私たちは無意識に、自分の動作や動作のテンポを他者に合わせてしまう(個人間の運動同期)。特に、近くを走るランナー同士のピッチが近づく個人間の同期現象は「走者間の同期現象」と呼ばれる。本研究は、「走者間の同期の有無の検証」及び「走者間の同期現象がパフォーマンスに及ぼす影響を解明すること」を目的とした。また、研究を進める中で走者間同期が生じる要因にも着目し、同期を生じさせる知覚情報を明らかにすることも追加課題とした。 まず陸上競技100m走の動画解析を実施し、走者のステップタイミングを取得した。2人の相互作用が仮定されない条件と相互作用が仮定される条件において、後者の方がステップタイミングの一致度合いが高く、走者間に同期が生じている可能性を示唆した。 次に、走者間の同期を生じさせる知覚情報を検討する実験として、隣接した2人のランナーで互いに知覚できる視覚情報を制限し、聴覚情報(足音)のみ作用する実験や、視聴覚情報両方を知覚できる状況で実験を行った。その結果、走者間に同期を生じさせる知覚情報として、視覚情報というよりむしろ聴覚情報(足音)の影響が大きいことが明らかとなった。 また、この実験の中でパフォーマンスと関連する指標である心拍数(生理的負荷の指標)や主観的運動強度(心理的負荷の指標)を取得した。同期がパフォーマンスに及ぼす影響は確認されなかったものの、他者の視覚情報そのものが心拍数に影響する可能性が示唆された。
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Report
(2 results)
Research Products
(5 results)