Project/Area Number |
22KJ1017
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Project/Area Number (Other) |
22J20709 (2022)
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Research Category |
Grant-in-Aid for JSPS Fellows
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Allocation Type | Multi-year Fund (2023) Single-year Grants (2022) |
Section | 国内 |
Review Section |
Basic Section 43020:Structural biochemistry-related
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
西村 方博 東京大学, 理学系研究科, 特別研究員(DC1)
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Project Period (FY) |
2023-03-08 – 2025-03-31
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Project Status |
Granted (Fiscal Year 2023)
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Budget Amount *help |
¥2,500,000 (Direct Cost: ¥2,500,000)
Fiscal Year 2024: ¥800,000 (Direct Cost: ¥800,000)
Fiscal Year 2023: ¥800,000 (Direct Cost: ¥800,000)
Fiscal Year 2022: ¥900,000 (Direct Cost: ¥900,000)
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Keywords | カチオン性抗菌ペプチド / ヒスチジンキナーゼ / 二成分制御系 / ABC輸送体 / クライオ電子顕微鏡 |
Outline of Research at the Start |
病原性細菌に感染した際、我々宿主は防御機構としてカチオン性抗菌ペプチド(CAMP)を産生する。これに対し、病原菌はCAMPの検知に応じて様々なCAMP耐性因子の発現を促進する。CAMP検知機構はCAMP耐性の肝であり、生物学的にも医学的にも注目を集めているものの、詳細な作用機序に関する理解は乏しい。本研究ではCAMP検知を担うタンパク質モジュールについて構造解析を行い、本モジュールの作用機序モデルを樹立する。さらに構造情報に基づく機能解析を行うことで、樹立したモデルの妥当性を生化学的にも検証する。以上により、これまで詳細な作用機序が不明であったCAMP検知機構を初めて解明する。
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Outline of Annual Research Achievements |
大腸菌において安定なヒスチジンキナーゼ/ABC輸送体複合体として発現されることが確認されたBacillus subtilis由来のヒスチジンキナーゼBceSおよびABC輸送体BceABについて、大スケールでの大量発現による精製方法を模索した。前年度の成果から、GFP-Nanobodyレジンを用いた、ヒスチジンキナーゼBceSに付加したGFPタグに対するアフィニティー精製が手法として適していると判断されたものの、大スケールでの精製系においてはBceS/BceAB複合体の安定性が低く、構造解析に十分な量の複合体を得ることはできなかった。今後は引き続き精製手法の最適化を行い、構造解析に十分な量の安定なBceS/BceAB複合体を調製する精製系の確立を目指す。加えて、カチオン性抗菌ペプチド(CAMP)と結合した状態のBceS/BceAB複合体の構造解析を行うために、CAMPの安定な結合条件を検討する。さらに、応答制御因子BceRのリン酸化時のBceSR/BceABモジュールの構造解析を行うために、安定なモジュール形成条件を検討する。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
4: Progress in research has been delayed.
Reason
CAMP検知機構の解明を目的とする本研究において、2年目はCAMP認識時のヒスチジンキナーゼ/ABC輸送体複合体の構造解析および応答制御因子のリン酸化時のTCS/ABC輸送体モジュールの構造解析を行うことを予定していた。しかしながら、大スケールでの精製系におけるBceS/BceAB複合体の性状が想定よりも悪く精製手法の最適化に時間を費やすこととなり、当初予定していた構造解析まで至らなかった。
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Strategy for Future Research Activity |
引き続きコンストラクトの検討や精製の各ステップにおけるバッファー条件の検討・最適化を行い、構造解析に十分な量の安定なヒスチジンキナーゼ/ABC輸送体複合体を調製する精製系の確立を目指す。精製系の確立後はヒスチジンキナーゼ/ABC輸送体複合体の構造解析を行うとともに、CAMP認識時のヒスチジンキナーゼ/ABC輸送体複合体の構造解析および応答制御因子のリン酸化時のTCS/ABC輸送体モジュールの構造解析を行い、TCS/ABC輸送体モジュールによるCAMP認識から応答制御因子のリン酸化までの詳細な分子機構を解明することを目指す。
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