Project/Area Number |
22KJ1103
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Project/Area Number (Other) |
22J22097 (2022)
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Research Category |
Grant-in-Aid for JSPS Fellows
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Allocation Type | Multi-year Fund (2023) Single-year Grants (2022) |
Section | 国内 |
Review Section |
Basic Section 51010:Basic brain sciences-related
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
山城 皓太郎 東京大学, 薬学系研究科, 特別研究員(DC1)
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Project Period (FY) |
2023-03-08 – 2025-03-31
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Project Status |
Granted (Fiscal Year 2023)
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Budget Amount *help |
¥3,400,000 (Direct Cost: ¥3,400,000)
Fiscal Year 2024: ¥1,100,000 (Direct Cost: ¥1,100,000)
Fiscal Year 2023: ¥1,100,000 (Direct Cost: ¥1,100,000)
Fiscal Year 2022: ¥1,200,000 (Direct Cost: ¥1,200,000)
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Keywords | 体性感覚 / 神経可塑性 / 機械学習 / 一次体性感覚皮質 / 深層学習 |
Outline of Research at the Start |
申請研究では、五感の一つである体性感覚に着目し、神経活動からの体性感覚の解読、および環境変化を経験することによる体性感覚の可塑的変化の検証を行う。これに取り組むにあたり、末梢から送られてきた情報を処理する、脳の一次体性感覚皮質の神経活動を記録し、深層学習を用いて異なる体性感覚に対する神経活動を解読する。さらに、神経活動を学習した深層ニューラルネットワークを用いて、経験による体性感覚の神経可塑性を検証する。
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Outline of Annual Research Achievements |
生物は常に五感を通じて外界の情報を収集し、その情報により周辺の環境を分析して適切に反応している。このうち、体性感覚は外界と自身の境界を定義する重要な感覚である。動物は体性感覚を通じて、外界から粗滑度や温度などの特徴を知覚している。これらの情報に対して脳が行う処理はシンプルな一対一ではなく、過去の経験や環境に応じてダイナミックに変化している。このダイナミックな応答は、体性感覚の神経可塑性によって実現されている。 申請研究では、経験によって変化する体性感覚の神経可塑性を検証することを目指す。これに取り組むにあたり、末梢から送られてきた情報を処理する、S1 の神経活動を記録し、深層学習を用いて異なる体性感覚に対する神経活動を解読する。さらに、神経活動を学習した深層ニューラルネットワークを用いて、経験による体性感覚の神経可塑性を検証する。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
2023年度では、歩行中のラットを側面から観察することができる装置を開発した。これを用いることで、ラットS1の神経活動と前後脚の動きを同時に記録することに成功した。この系を用いて、目標の例数の記録を得ることができた。さらに、自動的にラットの脚が床に触れたタイミングを取得するために、機械学習アルゴリズムの開発を行った。この内容は、Neuroscience Researchに論文としてアクセプトされた。これにより、ラットの歩行中における神経活動と脚の動きを同期させることが可能となり、より正確なデータを取得することに成功した。 解析においては、まずラットS1の神経活動を、前後脚が床に接触した時間で揃えた。すると、床に接触するタイミングにおいて活動電位が観察された。さらに、この波形をDNNを用いて解析したところ、ラットが触れている床の材質をシャッフルデータよりも有意に高い精度で分類することができた。
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Strategy for Future Research Activity |
本研究の目的である、環境変化を経験することによる体性感覚の可塑的変化を検証するため、ラットを明るい環境と暗い環境をそれぞれ歩かせ、その際の神経活動をS1から記録する。次に、この神経活動をDNNを用いて分類し、明暗において体性感覚の表象が異なっているか検証する。具体的には、暗い環境では明るい環境と比較し、触覚がより分類されているか着目し、検討を進める。 加えて、これらの結果を踏まえて、DNN内部でどのようにS1の神経活動が表現されているかを解析する。S1の神経活動のうちどのような特徴の変化が起きているかが明らかになると考えている。
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