Project/Area Number |
22KJ1293
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Project/Area Number (Other) |
22J00407 (2022)
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Research Category |
Grant-in-Aid for JSPS Fellows
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Allocation Type | Multi-year Fund (2023) Single-year Grants (2022) |
Section | 国内 |
Review Section |
Basic Section 11020:Geometry-related
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Research Institution | Tokyo Institute of Technology |
Principal Investigator |
飯田 暢生 東京工業大学, 理学院, 特別研究員(PD)
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Project Period (FY) |
2023-03-08 – 2025-03-31
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Project Status |
Granted (Fiscal Year 2023)
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Budget Amount *help |
¥4,420,000 (Direct Cost: ¥3,400,000、Indirect Cost: ¥1,020,000)
Fiscal Year 2024: ¥1,430,000 (Direct Cost: ¥1,100,000、Indirect Cost: ¥330,000)
Fiscal Year 2023: ¥390,000 (Direct Cost: ¥300,000、Indirect Cost: ¥90,000)
Fiscal Year 2022: ¥1,560,000 (Direct Cost: ¥1,200,000、Indirect Cost: ¥360,000)
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Keywords | ゲージ理論 / Seiberg-Witten理論 / Kronheimer-Mrowkaの不変量 / Bauer-Furuta不変量 / 4次元多様体 / 種数評価 / コンタクト構造 / シンプレクティック構造 |
Outline of Research at the Start |
本研究では, 3, 4次元多様体と, その上のコンタクト, シンプレクティック構造とよばれる幾何構造を, ゲージ理論を用いて調べる. ゲージ理論を3, 4次元の幾何学に応用する研究では, ASD方程式 , Seiberg-Witten方程式とよばれる二つの非線形偏微分方程式が主に用いられてきた. 本研究では, これらの偏微分方程式やそこから構成される不変量自体を調べること, それとコンタクト, シンプレクティック構造との関係を調べること, それを3, 4次元多様体を調べることに応用することを目的とする.
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Outline of Annual Research Achievements |
私は, ゲージ理論と4次元シンプレクティック幾何学・3次元コンタクト幾何学との関係について研究を行ってきた. Kronheimer-Mrowkaが構成した境界にコンタクト構造を持つ4次元多様体に対するSeiberg-Witten不変量の変種を, Bauer-Furutaの有限次元近似の方法によりホモトピカルに精密化したものを私は数年前に構成した. 本年度は, 今野北斗氏, 谷口正樹氏との共同研究により, この不変量を用いて, 閉4次元多様体に埋め込まれた負の自己交叉を持つ曲面に対する種数評価を与え, 論文として投稿した. 負の自己交叉を持つ曲面に対する種数評価を与えた先行研究として比較されるべきものとして, Ozsvath-Szaboによる結果とBaragliaによる結果がある. 証明の方法はこれらと異なり, Mrowka-Rollinの手法に基づきコンタクト構造を利用して純トポロジーの結果を得ているところが我々の方法の特筆すべき点である. 我々の結果はBaragliaによる結果を一般化している. Ozsvath-Szaboによる結果と比べると種数評価は弱いものの, 我々の結果はSeiberg-Witten シンプルタイプという仮定がなくても証明される点が異なる. シンプ レクティック・コンタクト幾何学的手法の3,4次元の純トポロジー的問題への応用という本研究の目的を実現した一つの結果であると言える.
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
本年度は今野北斗氏, 谷口正樹氏との共同研究により, 私が構成した不変量を用いて 負の自己交叉を持つ曲面に対する種数評価を与えた. この結果はシンプ レクティック・コンタクト幾何学的手法の3,4次元の純トポロジー的問題への応用という本研究の目的を実現した一つの結果であると言える. よって, 研究は順調に進展していると言える.
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Strategy for Future Research Activity |
引き続き, ゲージ理論とシンプレクティック, コンタクト幾何学の研究を行う. 私が共同研究者らと展開してきたホモトピカルな不変量について, その性質や変種, 応用をさらに追求する. 近年のゲージ理論においては族の理論を用いた微分同相群の研究や, 同変理論の研究は盛んであり, これらとシンプレクティック, コンタクト幾何学との接点を調べることは, 今後の研究の推進方策として考えられる. また, インスタントン理論とシンプレクティック, コンタクト幾何学とトポロジーにまたがる海外の共同研究者との研究を行っており, これを進めることもまた一つの今後の研究の推進方策である.
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