Project/Area Number |
22KJ1299
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Project/Area Number (Other) |
22J11242 (2022)
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Research Category |
Grant-in-Aid for JSPS Fellows
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Allocation Type | Multi-year Fund (2023) Single-year Grants (2022) |
Section | 国内 |
Review Section |
Basic Section 36020:Energy-related chemistry
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Research Institution | Tokyo Institute of Technology |
Principal Investigator |
吉本 将隆 東京工業大学, 物質理工学院, 特別研究員(DC2)
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Project Period (FY) |
2023-03-08 – 2024-03-31
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2023)
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Budget Amount *help |
¥1,700,000 (Direct Cost: ¥1,700,000)
Fiscal Year 2023: ¥800,000 (Direct Cost: ¥800,000)
Fiscal Year 2022: ¥900,000 (Direct Cost: ¥900,000)
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Keywords | 光蓄電池 / 光インターカレーション / 光電気化学 / リチウム電池 / 全固体電池 / 光電子分光法 / エピタキシャル薄膜 / 酸化チタン / 放射光X線回折 |
Outline of Research at the Start |
電源系統から給電できない環境下における自立電源として,単一デバイスで光エネルギーを蓄電できる光蓄電池が期待されている.しかし,光照射時に発生する電解液由来の副反応により,電池寿命が短く,反応原理も明らかでない.本研究では,固体電解質を用いることで,電解液由来の副反応が抑制された薄膜型のモデル光蓄電池を作製する.モデル電池動作下において,光電気化学・固体化学・分光学的な薄膜評価手法を組み合わた 多角的な測定を行い,光充電反応の原理を解明することを目的とする.
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Outline of Annual Research Achievements |
令和5年度は,(1)支持型全固体光蓄電池の作製,(2)光電気化学測定による特性評価,(3)光電子分光法による光電極/固体電解質界面近傍の電子状態計測,の3つに取り組んだ. (1): 物理蒸着法を用いて, 固体電解質基板の片面に光電極NbドープTiO2膜を室温成膜後,ポストアニールで結晶化した.もう片面に非晶質固体電解質Li3PO4膜,負極リチウム膜の順に積層することで,支持型の全固体光蓄電池を作製した. (2): 暗所充放電測定では,anatase型TiO2へのリチウム脱挿入に起因する電位平坦部が観測された.光照射下で充放電測定を行うと,初めの数サイクルは不可逆容量が見られたが,その後は可逆的な光充放電が確認できた.不可逆容量が観測されなくなった後でも,光照射前と比べて可逆的な充放電容量が増大していたことから,光照射によってLixTiO2からリチウムが脱離していると考えられる. (3): 硬X線光電子分光測定により,ex situにてLixTiO2電極の電子状態を観測した.Ti 2pのスペクトルは,4.5 V光充電後,3.0 V光充電後,1.0 V暗所放電後の順に,結合エネルギーが高エネルギー側に存在した.高電位で光を照射した方が電極中のTi4価の割合が多かったことから,光照射によりLixTiO2電極からリチウムが脱離していることを電子状態の測定から実証した.
本研究では,Nbドープanatase型TiO2膜を光電極として選定し,リチウム光脱離の反応解析を行った.電極/電解液界面では不安定であった光電気化学反応が,anatase型TiO2/固体電解質界面では,可逆的に進行することを明らかにした.さらに,光充放電中のanatase型TiO2の結晶構造や電子状態を調べることで,光照射によって光電極TiO2からリチウムが脱離することを初めて実証した,
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