葉緑体ATP合成酵素が夜間に不活性化される制御機構全貌の解明
Project/Area Number |
22KJ1305
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Project/Area Number (Other) |
22J13334 (2022)
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Research Category |
Grant-in-Aid for JSPS Fellows
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Allocation Type | Multi-year Fund (2023) Single-year Grants (2022) |
Section | 国内 |
Review Section |
Basic Section 44030:Plant molecular biology and physiology-related
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Research Institution | Tokyo Institute of Technology |
Principal Investigator |
関口 敬俊 東京工業大学, 生命理工学院, 特別研究員(DC2)
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Project Period (FY) |
2023-03-08 – 2024-03-31
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Project Status |
Declined (Fiscal Year 2023)
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Budget Amount *help |
¥1,700,000 (Direct Cost: ¥1,700,000)
Fiscal Year 2023: ¥800,000 (Direct Cost: ¥800,000)
Fiscal Year 2022: ¥900,000 (Direct Cost: ¥900,000)
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Keywords | ATP合成酵素 / チオレドキシン / 酸化還元制御 / プロトン電気化学的勾配 |
Outline of Research at the Start |
葉緑体チラコイド膜に局在するATP合成酵素は、光合成電子伝達系の機能により膜内外に形成されるプロトン勾配を駆動力としてATPを合成している。この酵素は回転しながら駆動する分子モータータンパク質であるが、回転子のγサブユニットは特異な制御機構をもち、明所でのみ働くように制御されている。この制御では、①膜内外に一定値以上のプロトン勾配が形成されると、γの構造変化が誘導される。②γは葉緑体内の酸化還元状態に応答する制御スイッチをもち、明所で葉緑体内が還元的になると活性型になる。本研究では、葉緑体ATP合成酵素の不活性化を制御する酸化因子を同定し、葉緑体ATP合成酵素制御の全体像を明らかにする。
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Outline of Annual Research Achievements |
葉緑体ATP合成酵素(CFoCF1)は、光合成電子伝達系により葉緑体のチラコイド膜内外に形成されるプロトンの電気化学的勾配を駆動力として用いてATPを合成する膜局在性のモータータンパク質である。この酵素は葉緑体内のチオレドキシン(Trx)による酸化還元制御の標的としても知られ、光合成が行われる明所でのみ活性化状態である還元型となる。すなわち、光合成反応におけるATPの生産は、光環境に応じて厳密に制御されている。本研究員は、CFoCF1の酸化還元制御機構の全貌の解明を目指し、すでにCFoCF1の還元を行うTrxのサブタイプを特定している(Biochim. Biophys. Acta 2020)。本研究では、暗所での酸化によるCFoCF1の不活性化機構を明らかにすることを目的とした。 2022年度は、次の2点を明らかにした。(1)Trxと活性部位のアミノ酸配列が類似した酸化因子タンパク質(Trx-like protein)が、CFoCF1を酸化することをin vitro実験によって明らかにした。また、CFoCF1酸化が、チラコイド膜内外にプロトン勾配が形成されていない時に、より効率よく行われることを見出した(J. Biol. Chem. 2022)。(2)CFoCF1の酸化還元制御は、プロトン勾配の有無によって厳密に制御されていた。そこで、プロトン勾配を熱力学的な構成成分ごとに分けて、それぞれの寄与度の違いを調べた(論文執筆中)。以上一連の研究成果によって、植物の光合成におけるATP合成制御の全体像の理解を深めることができた。
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Research Progress Status |
翌年度、交付申請を辞退するため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
翌年度、交付申請を辞退するため、記入しない。
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Report
(1 results)
Research Products
(4 results)