Project/Area Number |
22KJ1451
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Project/Area Number (Other) |
22J15518 (2022)
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Research Category |
Grant-in-Aid for JSPS Fellows
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Allocation Type | Multi-year Fund (2023) Single-year Grants (2022) |
Section | 国内 |
Review Section |
Basic Section 22060:Environmental systems for civil engineering-related
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Research Institution | Nagaoka University of Technology |
Principal Investigator |
NGUYEN THU HUONG 長岡技術科学大学, 工学(系), 特別研究員(DC2)
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Project Period (FY) |
2023-03-08 – 2024-03-31
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2023)
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Budget Amount *help |
¥1,700,000 (Direct Cost: ¥1,700,000)
Fiscal Year 2023: ¥800,000 (Direct Cost: ¥800,000)
Fiscal Year 2022: ¥900,000 (Direct Cost: ¥900,000)
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Keywords | 染色廃水処理技術 / PVA/Fe/Starch gel beads / Fe3O4 / UASB / 微生物群集構造解析 / 染色排水 / 微生物間共生関係 / 嫌気性排水処理システム |
Outline of Research at the Start |
本研究の目的は、排水処理リアクター中に棲息する共生微生物の染料分解における役割を解明することを起点として、本微生物群の共生関係を最大限に活用し、高速かつ高性能な染色排水処理システムを新たに構築することである。工場から排出される高濃度の染色排水は、ほとんど未処理のまま放出されることから多くの国で環境汚染を引き起こしている。既存の処理手法は、処理時間が非常に長くその処理効率の低さが依然として最大の課題とされている。そこで本研究は染色排水処理を担うメタン菌と嫌気性微生物の共生関係に着目した。両微生物の共生関係を高度化させることで処理性能を大幅にを向上させた新規染色排水処理技術の開発を行う。
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Outline of Annual Research Achievements |
本研究の最終目的は、微生物共生関係と染料脱色プロセスの解明を基点とし、新規バイオ担体を活用した染色廃水処理技術を開発することである。本研究は、(1)染料分解における酸化鉄(Fe3O4)の影響を微生物間共生関係を形成することで解明し、(2) Fe3O4を活用した新規バイオ担体を開発しリアクターへを運用するステップで実施する。これまでの研究で明らかにした染料除去に関与するクロストリジウムとメタン生成菌との共生関係を強化するため、本年度は新規バイオ担体を開発し、性能評価のためのバッチ試験及びリアクターへの適用試験を実施した。具体的には、下記項目を実施した。 1) バイオ担体の耐久性試験と処理性能評価 2) バイオ担体をUpflow Anaerobic Sludge Blanket(UASB)リアクターに適用し、運転性能評価及び微生物群集構造解析 昨年度までの研究成果より、排水中の染料除去に有効なバイオ担体は5%のマグネタイトおよび0.5%のデンプンで充填されたPVA/Fe/Starch gel beads であると明らかになった。それらの結果をもとに、バイオ担体をUASBリアクターに充填し、302日間のコントロール系との比較運転を実施した。バイオ担体を添加することで、有機物除去およびメタン生成能力は向上し、特に、アゾ染料濃度が50 mg/Lから100 mg/L、さらに200 mg/Lに増加するにつれて、 gel beadsを使用したUASBリアクターがコントロールリアクターよりも優れた性能を示し、染料の毒性に対する耐性が高いことを示唆する。走査型電子顕微鏡やFTIR分析により、バイオ担体には微生物が生息していることを確認し、微生物群集構造解析の結果、特にメタン生成菌とクロストリジウムの優占化が確認された。メタン生成能力の向上は、両者による共生関係の構築によるものと考えられる。
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